2022年 年初に思う

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晦日の夜はワインを飲みながら録画しておいたドキュメント72時間を何本か見て、10時から孤独のグルメスペシャルを見た。見終わったら11時半だった。紅白は1秒も見なかった。それからメトロイドドレッドの二周目の続きを少しやってふと時計を見たら0時3分だった。見るつもりだったのにゆく年くる年を見そびれた。花火も鐘の音も人の声も何も聞こえずただ静寂だけがあった。眠くなってきたので少ししてから眠った。

 

元日は7時過ぎに起きた。会社の人からあけおめLINEが来ていたので返事をし、その流れで会社の他の人や親しい人にあけおめLINEを送った。リビングに行くと母は起きていたがベッドの中だった。父はまだ起きてこなかった。コーヒーを淹れ、肉まんとヨーグルトを食べた。ネットを見たりメトロイドドレッドをやったり本を読んだりしているうちに昼になったので三段のお節のうち一段(写真手前の段)を家族三人で食べた。あと餅も。まだ酒は飲まなかった。少し散歩に行こうかと思ったが部屋にいても風がびゅうびゅう吹いているのが聞こえてきたので億劫になりよした。初詣は来週末でいい。すでに幸先詣を済ませている。お守りも買っている。

 

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夕方5時を過ぎてから日本酒を飲み始めた。『フリーガイ』をU-NEXTで視聴。とても面白かった。笑いと感動。見終わっていい気分になる、元日に見るのにうってつけの映画だった。ライトセイバーのシーンでは声出して笑ってしまった。この映画は音楽がいい。テンポもいい。ジョディ・カマーは『最後の決闘裁判』よりこっちの役の方が断然ハマっていた。この映画の世界観というかテーマはマトリックスと通じる部分がある。現実世界と仮想世界の往来。

 

今年の抱負なり目標なり何かそれらしいことを書いて残しておこうと思ったのだがどうもそういう気にならない。未だコロナ禍は終息していないどころか海外ではオミクロン株が猛威をふるっている。いわば非常時の今、個人が何を思おうがそんなものは風の前の塵に等しい。一年を生き延びる、それが今年の目標である。そして生き延びるために必要なのは健康と金だからそれらを大事にして一年を過ごしたい。

 

よき一年となりますよう。

 

 

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昨年の元日は具合が悪かった様子。今年の年末年始は体調崩さず過ごせてよかった。

 

 

2021年を振り返る

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今年も昨年に引き続き新型コロナ流行による外出自粛・密回避な一年だった。ようやく秋にワクチン二回目の接種を終えることができた。周囲に感染者は出ず、無事また一年を生き抜けたことを素直に喜びたい。未だ世の中も自分の日常も非常時のままである。

 

映画について。

デルタ株の猛威が去って映画館はこれまでの一席空け販売から従来の通常販売に戻してしまった。経営上の判断なのだろうが前後左右に人がいない快適さに慣れてしまった今、継続してくれればいいのにとの勝手な思いがある。2019年にはよく行った都内のミニシアターには今年はまったく行かずほぼ近所のシネコンでのみ鑑賞した。本数は35本。鑑賞料金に限ると37000円ほど。一本当たり1000円ちょっとで見た計算になる。クーポンや会員特典などを今度も積極的に利用していきたい。しかし割引料金で映画だけ見てコンセで買い物しない単価の低い客とか映画館側にとっては一番鬱陶しい客だろうな。ポップコーンやドリンク買いたい気持ちはあるんだが前者は量が多すぎて食べきれない、後者は絶対途中でトイレに行きたくなってしまう(長丁場の『ドライブ・マイ・カー』鑑賞時ドリンクを買ったのだがラスト近くで尿意を我慢できず離席してしまった。一旦真っ暗なスクリーンから明るいロビーに出てしまうと再度席に戻っても魔法が解けたかのように映画に集中できなくなっていた)ので買いたくても買えない事情がある。今年は邦画が充実の一年だった。エヴァが完結したのはめでたい。来年はもう少し映画館に行く回数を減らして代わりに読書に充てようか考え中。映画館で映画を見るとそれだけで半日潰れてしまうから。

 

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読書について。

今年は43冊読んだ。GWころからしばらくは荻原魚雷さんに触発されて中年本をだいぶ読んだ。身につまされる部分多々あり、もう少し未来の老齢本も併せて読むと自分の人生が有限であること、すでに人生の道半ばであることが意識され、折からの四十肩もあり俺も日々歳をとり老人になるんだなとしみじみ。押井守監督の映画評論も何冊か読んだ。小説はあまり読まなかった。今年はいい本が色々出て結構買ったがまだ読めていない本が多く、そろそろ買う量を減らして積読を減らさねばと、毎年思うのだが実行できないことを今また思っている。視力も筋力も集中力も衰え、若い頃のように読書に没頭はできない。中年期以降は挑戦することより断念することを学ばねばならないのだろう。

今年読んで印象に残っている本は山内一也先生のウイルス関連の二冊、松浦寿輝『わたしが行ったさびしい町』、荻原魚雷『中年の本棚』、『押井守の映画50年50本』、カロリン・エムケ『なぜならそれは言葉にできるから』。今年の一冊を選ぶなら『中年の本棚』。来年は50冊は読みたい。

 

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競馬について。

今年は強い5歳牝馬たちとキセキ、コントレイルが引退。寂しくなったけれどエフフォーリアはじめ三歳の牡馬が強く、有馬記念では世代交代を強く印象づけた。自分としては2020年ほど競馬にのめり込めなかった。自分のようなにわかにもわかりやすいスターホースがいてくれるといい。いやエフフォーリアめちゃくちゃ強いけど。3歳ならステラヴェローチェが贔屓。この馬が三着に来てくれたおかげでダービー三連複とれたので。来年はG1タイトル取って欲しいな。アカイトリノムスメが秋華賞勝てたのはよかった(馬券は取れてない)。デアリングタクトは来年どうなんだろう。ソダシは。

レースはほぼG1のみ買っている。でも2歳馬のはよく分からないから買わない。にわかであるしにわかから先へ行こうなどという高い意識もそこまで強い関心もない。もしかすると勝ち馬予想より過去のレースをYouTubeで見る方が好きかもしれない程度のファンである。今年はダービーの三連複を取った以外は外れか当たってもトリガミばかりで、ダービーの当たりが大きかったのでその貯金で秋の馬券を買っていた形になる。食いつぶして最終的な回収率は107パーセント。25レース買って的中率は20パーセント。

 

 

旅行について。

今年も遠出せず。新幹線に乗って東北の温泉にでも行ってみたい気持ちはあるが。外国人観光客激減による影響なのか都内のホテルの宿泊料がかなり安くて相対的に地方より都内に泊まった方がコスパがいい状態なのは昨年から引き続き。今年ザ・ペニンシュラに泊まれたのはいい体験になった。でも昨年マンダリンオリエンタルに泊まったときほどの感動はなく。ザ・キャピトルホテル東急が立地的に人が少なく閑静ですっかり気に入った。ハイクラスとはいえ都内に泊まるのも飽きはじめているので来年は遠出して気分転換をしたいが…。

 

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体調について。

ようやく2年悩まされた四十肩とそのリハビリから解放された。とはいえ今もまだ右肩に痛みは残っている。寒い季節のせいもあるかもしれないが朝起きたとき結構痛いときがある。以前できなかった重いものを持つことはできるようになったが、そうした場合翌日肩がだるくなる。正確に反応するのは可笑しい。体は正直。でも一時期のひどいときに比べたら今は天国といっていい。ひどいときは腕が痛みで上がらなくてシャツを着ることさえ覚束なかったのだから。日常生活に支障が出ないよう体を大切にしたい。四十越して現場仕事、なかなか大変である。食うためにやるしかないんだが、大変である。四十肩の痛みが弱くなったのはもちろん嬉しいが、同じくらい、二週間に一回土曜日を使って通っていた整形外科に行かなくてよくなったのも嬉しい。休日の朝のんびりできるから。

また、手洗いマスクの副効果か、今年は持病? の頭痛で寝込むことも例年に比較して少なく、年末よく体調崩して寝込むのだがそれも今のところなく、いい感じ。健康が一番である。

 

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お金について。

今年の春ころから、それまで先進国株、新興国株の組み合わせで買っていたインデックスファンドをemaxis slim全世界株式のみに統一して積み立てるようにした。今年はかなりの額を投資に充てることができた。今年の利率は133パーセント。ある程度まとまった額を投資できる生活スタイルになったので来年からつみたてNISA口座を一般NISA口座利用に変更した。12月に楽天証券の資産額に応じたポイント付与、楽天銀行金利の変更が発表されたが自分には影響は軽微。しかし今後楽天カードでの楽天証券積立設定でのポイント付与率は下がるかもしれない。先日、三井住友カードを申し込んだ。当該カード払いでSBI証券で投信を積み立ててれば0.5パーセントのポイント付与があり、来年にはポイント投資もできるようになると知り積立専用のカードとして欲しくなった。メインは今後も楽天証券のつもりだがSBI証券も併用する。各口座で毎月上限の五万円を積み立てれば年間で9000ポイントも還元される計算になる(実際にはポイント利用の分だけ付与が減るので8000ポイントくらいか)。

あと、先日初めて投信の売却を行なった。2017年に購入したファンド二つがどちらともemaxis slim全世界と比較して手数料が高かったため売却して乗り換えた。自分は基本的に買ったら放置の投資スタイル。リバランスさえしない。emaxis slim全世界オンリーならリバランスの必要もほぼないだろう。債券や定期預金は保有していない。現金は二年分の生活防衛資産のみ、あとは株式投信だけである(ごく少額ビットコイン保有)。リスキーか? でも自分の場合ローンの終わった実家に両親と同居の独り者だから生活リスクが低く、40代前半だからまだ多少攻めの投資でもいいかと思ってそうしている。賃貸で一人暮らしとか家庭やローンがあるとなればまた全然違ってくるだろう。ネットや雑誌や書籍であれこれ投資法について言われても結局それらは最大公約数的な記述に過ぎず、各人が考えた上で自分だけのスタイルでやっていくしかないのである。

 

そのほか。

冬になって母が急に老け込んだ。足が急に弱くなり歩くのがやっとの様子で、壁に新しく手すりをつけた。ベッドは二階から一階のリビングへ移動、そのせいでリビングがかなり狭くなった。歩けなくなったら野生動物なら死を意味する。人間はそうではない。なんとかなる。なんとかできる。母は四人きょうだいの末っ子なのにきょうだいで一番先に老け込んでしまった。頭の方も相変わらずの認知症っぷり。自分の未来の姿であろう。いつ何時何かあってもおかしくない心の準備はしているつもり。

 

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あと世の中のことだけど今年も悲惨な事件が結構あった。ある日突然日常が事件の舞台となる、暴力の犠牲者となる、そういう怖さが今の世の中にはある。人間の恐ろしさ、他人の恐ろしさ。でも他人に対して無関心な(自己責任的な)社会(観)がそういう事件の加害者を産む原因になるのではないか、という気もする。俺なんかが「世相を斬る」でもないが。

 

晦日は散歩がてら本屋へ行き新装版のセリーヌと来年のカレンダーを買い、それからスーパーで酒やつまみなどを買った。夕方、ゲームを少し。このあとは酒飲みながら録画した72時間ドキュメントを見て蕎麦を食って終わり。

 

来年も生き延びよう。

 

 

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映画『マトリックス レザレクションズ』を見た&2021年に見た映画まとめ

年内で映画館で見るのはこれがラスト。公開二週目の日曜レイトショーで観客10人くらい。もう『マトリックス』がどういう話だったのか詳細はほとんど覚えていない。三部作すべて劇場へ見に行っているのだが…。

 

前半はかなり面白い。メタ的に過去の三部作を振り返る。本作の世界ではトーマスは大手ゲーム会社に勤務するゲームデザイナーで、マトリックスは彼が開発した。今は新たな作品を制作している。これが現実の人生、のはずだった。しかし時々彼は違和感を覚える。本当に今いる世界は現実なのか、マトリックスという世界はフィクションだったのか。もしかしたら逆なのでは? 現実感覚の欠如からかつて彼は自殺未遂をし、今も精神科医のセラピーを受けている。

 

やがてレッドピルとブルーピルが出てきてトーマスは再び選択を迫られる。平和な眠りか恐ろしい覚醒か。そのあとは過去作と同じマトリックス的世界が展開する。トーマスたちとアナリストとスミスが三つ巴で各々の思惑を実現しようとした…でいいのかな。ストーリーはよくわからんかった。囚われた人々に自由を。でも人類の中には自由など望んでおらず、進んで服従する羊のような者たちもいる。彼らには自由が重すぎるのだ。安心が得られるのなら服従する方がいいと彼らは考えている。前半のメタ的あるいはセルフパロティ的な展開といい、本作は過去作に対する批評的な面が強い。『マトリックス』の続編をワーナーブラザーズが制作している云々会社のミーティングで話していたり、登場人物の一人が「スピンオフで会おう」と発言したり。後者はさすがに悪ノリし過ぎと思ったが。

 

マトリックス』に期待するのはアクション。後半のバイクのシーンは迫力満点でよかった。ネオが向かってくる車を回避して衝突させるところは映画館のスクリーン、音響で見てこそだろう。一方で格闘シーンはカメラが近すぎて何をやっているのかわかりづらかった。この何やってるかよくわからないってアクションシーンとしては致命的だと思う。

 

今の人生は現実か仮想か、という無印にもあったマトリックスのテーマは本作でより明快かつ深化して表現されている。退屈な日常の反復、その中でときに感じる違和感は現実の綻びなのかもしれない…という怖さ。映像的には無印にあった新しさはなかった。新しい仲間(CGの)はかわいくてよかったが。へんてこな新幹線とCG感丸出しの桜の描写に、未だにステレオタイプなジャパン描写かよと興醒め。80年代から進歩しねえなあ。

 

『シンエヴァ』と同じく同窓会的な映画としては悪くない出来で、前半と、アクションのシーンはとても楽しく鑑賞できた。でも過去作を見ていないと面白くないと思うので、そういう意味でも『シンエヴァ』とよく似ている。

 

 

 

今年は35本の映画を鑑賞した。うち2本は配信で。旧作も2本(『隠し砦の三悪人』と『GHOST IN THE SHELL』)。とくによかった映画は以下。見た順に、『プラットフォーム』『すばらしき世界』『あのこは貴族』『シン・エヴァンゲリオン劇場版』『ドライブ・マイ・カー』『孤狼の血LEVEL2』『東京自転車節』『空白』『パーフェクト・ケア』『マトリックス レザレクションズ』。エヴァは面白かったというより無事終わったことを寿ぎたい気持ちの方が強いかもしれない。それぞれいい映画ばかりだが今年のベストを挙げるとすれば『あのこは貴族』と『ドライブ・マイ・カー』の2本。どちらも甲乙つけがたい。今年は邦画が充実していた一年だった。『茜色に焼かれる』のような怪作も見られて面白かった。『ジャンクヘッド』の上映を逃してしまったのだけ悔やまれる。まだ配信来てないみたいだし。

 

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2022年の幸先詣に行ってきた

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先週の土曜日は気温が低く、風が強かった。なんでか知らぬが前日仕事中から頭痛があり、この日起きても治らなかったが、ホテルを予約していたのでダウン、ネックウォーマー、手袋、タイツの完全防寒装備をして昼過ぎに出発。同行者と合流し、国会議事堂前駅へ。土曜日だからか、とても都内とは思えないほど人の姿はまばらだった。チェックインの前にお詣りしたいと同行者が言うので日枝神社へ。ここにはそこそこ人の姿があった。七五三で着飾った子供たちの姿も見られた。

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お詣りしている皆様は今年のお詣りなのか、それとも来年のお詣りなのか。昨年コロナ禍により新年のお詣りによる密を避けるため幸先詣が奨励され、自分もしたのだが今年は聞かない。境内にそういう案内もなかったと思う。幸先詣は昨年限定措置だったか? いやせっかく幸先詣という混雑を避けるスタイルが奨励されたのだから自分は今年も行いたい。感染リスク以前に人混みが嫌なのである。なので今回のを来年の幸先詣とした。健康、安全、平和、金運、大体いつも祈るそれらを祈り、来年用に厄除けのお札を購入。

 

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お詣りの後でせっかくだから国会議事堂を見て行こうとなった。日枝神社から山王坂を上った先まで。イチョウは大半が葉を落としていた。落ちた銀杏が歩道を汚していた。すれ違う人は少なかった。所々に立っている警備の警察官の方が多く感じたくらい。「権力への意志、権力への意志…」と歩きながら呟いていたが連れは無視を決め込んでいた。衆議院会館前の信号から15分くらい歩いただろうか、ようやく正門前に到着。門の前には侵入を防ぐためかパトカーが横付けされており、左右には警察官が。見上げると当然ながら門の横に防犯カメラ。柵越しに国会議事堂を撮ってみると、のっぺりした間抜けな写真に。写真撮るのにうろちょろして警察官に注意されたら嫌だし…と早々に正門前から立ち去る。国会議事堂は衆議院会館前の交差点あたりから撮ったものの方がまだ見られる写真になった。いや、そうでもないな。だめだ。

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で、チェックイン。日枝神社の鳥居のすぐそばにあるザ・キャピトルホテル東急。ハイクラスのホテルはいつもエントランス入ってからフロントがどこかわからず迷うのだが、ここは一本道でわかりやすかった。受付の際デポジットを預けるのはマンダリンオリエンタルやザ・ペニンシュラと同じ。部屋はツイン。先に挙げたホテルほど広くはなかったけれども十分なスペース。シェードやカーテンはリモンコンで操作可能。ソファがあるのが嬉しい。ソファがある場合自分が占拠して横になってドリンクを飲みながらスマホをいじるのが通例。

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夕食は赤坂のふきぬきといううなぎ屋を予約していた。行く途中、ホテルのエレベーターである有名な方と遭遇する。乗らないのかと思いきや乗って来たので一緒に1階まで降りる貴重な体験となったが(たぶん人生でもう二度とないだろう体験)これについては今は書かない。いずれ機会があったら書くかもしれない。さすがに話しかけられなかった。挨拶するのさえためらわれた。あまりに急で心の準備もできていなかったし。エレベーターのドア横で、「あれ? 今乗ってきた人ってもしかして…」と自問していたが、確認のために振り返る勇気も出ず。エレベーターを降り、ホテルから出て連れと二人きりになった瞬間、「今の、そうだよね?」「そうだよ、凄いびっくりしたー」。俺たち先にエレベーターを降りてしまったが失礼だったかも…などと話す。すっかりテンションが上がってしまった。さすが東京、さすが永田町。

 

熱っぽく語り合っているうちにふきぬきに到着。うなぎを食べるのは半年ぶりくらい。大体年に一回か二回食べる機会がある。例年だと焼肉も同じくらいの頻度だが今年は一度も食べなかった。行く機会がなかった。名前を名乗ると地下の席へ案内される。土曜日の夕方だが比較的空いていて店内は静かだった。二人ともうな重(竹)を注文。大体30分程度かかるとのこと。おしゃべりしつつ待つ。途中スタッフの方がお茶のお代わりを淹れてくれた。待たされて食べるうな重は最高である。熱いうなぎと熱いご飯の組み合わせが最高の上にも最高である。焼肉より断然うなぎ。

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うなぎが美味しいのは言うまでもなく、さらにこのお店はテーブルが広く、トイレは綺麗で、スタッフの方たちは接客が丁寧で(帰り際地下からわざわざ一緒に上がってきて見送ってくださった)、美味しいうなぎを食べられただけでも嬉しいのにおもてなしが素晴らしくて、近くに来たら絶対また来よう、今度はうな重の松と、あと一品料理も頼もう、と思った。帰り道、ファミマで適当にお菓子など買って帰る。頭痛がしていたので酒は飲まなかった。

 

翌日。朝食付きのプランだったのでレストランへ。洋食和食どちらかを選択する。自分たちは洋食を。メニューを渡されコースを一つ選べと言われる。四つくらいの中から一番スタンダードっぽいのを選んだ。なんかそういう雰囲気じゃなかったので写真は一枚も撮らず。カフェラテ、ジュース、サラダ、卵料理と、ソーセージやベーコンなど、ヨーグルト、パンが五枚くらい…だったかな。コースなので提供に時間がかかり、80分くらいレストランにいた。部屋に戻って朝風呂に入る。チェックアウトの手続きをすると(宿泊税ってなんで前払いできないのだろう?)ロビーのスタッフからタクシーに乗るかと訊かれる。地下鉄の駅はすぐ近くだし、散歩したかったから断ったが、あれ無料だったのかな? いや、そんなわけないよな。接客に関してこのホテルは記憶にある限り自分がこれまで行ったホテルのうちでもトップクラスで、ふきぬきもそうだが、ここにもまた来たく思った。いいホテルだった。

 

ホテルを出てからは日枝神社に再度お詣りし、赤坂見附駅まで歩き、東京駅へ出て八重洲ブックセンターで買い物をし、御茶ノ水バーガーキングでランチをして帰宅した。例年なら年に二回ほど温泉地か、北海道または沖縄あたりに出かけるのだが新型コロナが流行した昨年に続き今年も遠出はほとんどできなかった。東京だとやっぱり銀座・日比谷・日本橋が落ち着きがあって人も少なくて好きである。今年の宿泊はこれでおしまい。

 

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江川紹子『「カルト」はすぐ隣に  オウムに引き寄せられた若者たち』を読んだ

 

カルトによるマインドコントロールについてオウム真理教を例に検証・分析する。1章では教祖麻原の生い立ちとオウム真理教の成り立ちを、2章ではオウム真理教が生まれた80年代末から90年代初頭にかけての日本社会の風潮を、3章では地下鉄サリン事件に関わった元信者の手記を、4章ではごく普通の若者がオウムに引き寄せられた複数のケースを、5章ではカルトから身を守る術を述べる。2章と3章が本書中の白眉と見る。

 

オウムが勢力を増していった時期はバブル期とシンクロする。経済的な豊かさを享受した人たちがこの世の春とばかりに躁的に騒げば騒ぐほど、反作用的に、物質的ではない真の豊かさや幸福を求めて精神世界に関心を持つ人の数も増えていった。バブル期はオカルトブームの時代でもあった。ノストラダムスの予言、スプーン曲げ、心霊写真、霊能力と霊能者、UFO、ネッシーや雪男といったUMAこっくりさん臨死体験…それらが当時娯楽の王様だったテレビで連日放映されていた時代。映画では『日本沈没』『ノストラダムスの大予言』が大ヒット。『大霊界』なんてのもあった。当時のオカルトブームはいわばバブルの陰画と言っていい。狂騒と終末感の併存。当時はオカルトが普通に受け入れられていた時代であり、ゆえにカルトは容易に信者を集めることができた。バブル景気とオカルトブーム、この時代背景なくしてオウム真理教は成立しえなかっただろう。

 

オウムに引き寄せられていった若者たちのメンタリティには共通点がある。豊かさや幸福を精神世界に希求する超越的な傾向。現実生活での不満をスピリチュアルなもので埋め合わせようとする傾向。そこにオウムはつけ込んだ。勧誘されて修行場へ行けば教祖は絶対と洗脳される。ドラッグによる偽の覚醒体験を本物の体験と思い込む。一般社会から隔離された空間で同質の人間と一緒に過ごすうちに自己の判断力が弱まり、次第に組織に絡め取られて組織の論理で動くロボットと化してしまう。本書中で複数の元信者が「自分の頭で考えることを放棄してしまっていた」と入信していた当時を振り返る。教えや指示に違和感を感じるときもあったのに、自分の感情に蓋をして目を瞑ってしまったこともあったと。自分たちが製造している物が銃だと薄々気づいていながら彼らは自分たちの作業を止めようとしなかった。そこには教祖や組織に異を唱えれば殺されるかもしれないからとの恐怖心もあっただろうが。一人ひとりが同じように思考を放棄し自分の感覚を殺した結果、地下鉄サリン事件をはじめとする多くの犯罪が行われ、多くの人が命を落とすことになった。

 

本書に登場する元信者たちはごく一般的な(むしろ家庭環境や境遇はどちらかと言えば恵まれている方かもしれない)人たちばかりで、彼らが自分だったとしてもおかしくなかった。カルトから身を守る術として著者は「自分の頭で考えること、疑問を持ち続けること」を挙げているが、一旦内部に取り込まれてしまえば思考しようが違和感を持とうが表明が死を招くかもしれないのは元信者たちの証言から明白なわけで、となるとそもそもカルトに近づかない、近づかせないというのが唯一の解となる。あとは取り返しがつかなくなる前に周囲の人に相談するとか。部外者へ口外するなと口止めするのはカルトの常套手段だが、彼らが正しい教えを説いているのなら秘密にせずどんどん公表して万人を救うのが正道なので、口止めされた時点で信じるに値しない。とにかく、近づかない。これがカルトから身を守る最大の手段である。

 

オウム事件以後世の中の新興宗教に対する見方は厳しくなった。法整備も進みカルト教団はやりづらくなっただろう。現在では宗教ではなくオンラインなんちゃらを名乗る新手のビジネスがカルト的手法を採っているように見えるときがある。カルトは形を変えながらいつの時代にもあり続ける。昨今、コロナ禍によって他人と触れ合う機会が減り、そのために孤独や不安を感じやすくなっている人は多いだろう。経済的な困窮に陥っている人も増えている。こういう時こそ心せねばならぬ。自分を強く保ってカルトがつけいる隙を絶対に作ってはならない。杉作J太郎はすでに11年前にこう述べている。

何かが大きく変わる時期にはインチキ臭い人が必ず現れて痛い目にあう人が出るんです。そういう目にあわないためにも、いくら回りが変わっても、自分自身の根本的なものの考え方、感じ方をしっかり持ってさえいれば迷うことはないです!

 

杉作J太郎が考えたこと』

 

 

名著である。

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U-NEXTで。とても面白かった。

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映画『ラストナイト・イン・ソーホー』を見た

公開週の土曜日でも海外のホラー(スリラー?)映画のレイトショーだと客は10人かそこら。みなマナーよく、久々にストレスなく快適に鑑賞。気持ち前目のシートにしたら前に誰もおらず、上映中後ろの観客を意識することもなかったので体感的にはシアター内に一人だったのも同然。でも肝心の映画が面白かったかというと…。

 

これフェミニズム的なテーマの映画だったのかな。なんで60年代のロンドンなのか最初疑問に思ったが、女性たちが踏みつけにされた時代としての過去(ラストナイト)を描くための舞台設定か。顔のない男たちはまんま『ジェイコブズ・ラダー』だったので笑えた。彼らが図書館で大勢出てきたときは怖さより滑稽さの方が強かった。ああいう異形ははっきり映したり大量に登場させたりせず、遠くの方にでもぼんやりポツンと映した方が不気味さが増すように思うのだが…(似たようなことを『返校』でも思った)。でもサンディを食い物にした男どもが大量にいたのだから顔無しの数も多くていいのかも。何度も映し過ぎとは思ったが。映し過ぎといえばケバいルームメイトとその取り巻きもなんであんなに何度も映ったのだろう。田舎から都会に出てきた垢抜けないヒロインと対照的なイケてる女子というテンプレ的存在、終始ヒロインを見下して意地悪するしか能のない彼女(たち)が画面に映るたび白けた気持ちになった。何分か、あるいは何カットか映さないといけない契約上の縛りでもあったのかと邪推してしまう。強いていえば、「虐げられた女」であったサンディの人生を描くこの映画が、彼女の復讐によってどっちもどっちじゃねえかとなってしまうのに呼応するように、男女間のみならず女同士でも無条件に友好的な関係などありえないことを示唆していた…のかもしれない。そう、この映画がフェミニズム的テーマを扱っているのは間違いないのだろうが、それが虐げられた側の暴力的な復讐に反転してしまうため、単純に「女を食い物にする男はクソ」とはならないところにこの映画の複雑さがある。曖昧さも。男にも刑事やボーイフレンドのような善人がおり、女にもルームメイトのような嫌な奴がいる。サンディに群がった男どもはたしかにクソだが彼女のやったことも容認しがたい悪行なわけで。そういった設定が「考えさせる」映画であるなと思わせる一方で、でも娯楽作品としては終始退屈だったな、とも。意外性がない展開が続くせいか。交通事故とサンディの正体は読めなかったけれどあとは大体予想できてしまう展開。冒頭で意味ありげだった母親の幻影は結局何だったのだろう。ラストシーンは母親より他人であるサンディの方が存在感を持ってしまっていて妙だった。これと比較すると『ゴーストランドの惨劇』のラストで、主人公に「書き続けること」を示唆した母親の幻影は感動的だった。

 

2021年買ってよかったもの

…の前に2020年の買ってよかったものを振り返る。

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上の記事中ではレンチンラーメン丼以外はすべて2021年も一年通して使用した。どれも一軍といっていいくらい活躍し、今年も自分の生活を豊かにしてくれた。プロジェクターは昨年は微妙な気持ちでいたが、コロナ禍で自宅にこもりがちとなった一年、週末・休日を楽しいものにしてくれた。映画館以外に自宅でも結構な数の映画をU-NEXTやアマプラで鑑賞したのはホームシアター的環境が整っている事情による部分が大きい。

 

で、今年。ガジェット的なものは買っておらず日常の暮らしを便利にする家電やアイテムに金を費やした。リストアップしたどれも2021年12月現在一軍として活躍しているものばかりである。

 

 

パナソニックのボディトリマー

本当ならあそことかあそことかレーザー脱毛したいのだが時間と金が惜しい。痛みが怖いのもある。なのでとりあえずの妥協策としてボディトリマーによるカットを実施中。床に毛が落ちているのがとにかく嫌で嫌で。

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三菱電機の365リットル冷蔵庫

買い替えるまでは以前自分が一人暮らしの時使っていた150リットルのを三人家族で使用していたから買い替えたら一気に生活が便利になった。買い溜めできるってすごくいい。

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・車用スマホホルダー

運転中純正ナビは使わずもっぱらヤフーカーナビを利用している。でも燃料代の高騰により秋以降は車で遠出をする機会はほぼなくなっている。

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・ハリオのコーヒードリッパー

ホムセンにて購入。平日は毎朝淹れて出勤前に飲むルーチン。粉は近所のスーパーで適当に特売しているやつを。違いなんてわからん。以前はコーヒーメーカーを使っていたが掃除・メンテが面倒、場所もとるので捨ててしまった。

 

 

・フロスなど歯磨き関連グッズ

歯磨き超大事。フロスやマウスウオッシュを継続していたら、歯医者での定期検診の際にドブみたいな匂いはせず、歯茎から血はほとんど流れずで効果を実感。今後も継続する。

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・マキタのコードレス掃除機

コードレスだと掃除機をかける心理的ハードルが下がるからいい。

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ユニクロヒートテックボアスエットパンツ

ヒートテック靴下もすぐれものだが一軍と呼べるほどには活躍していないので(履くのは休日限定)厳選する意味でもこちらのパンツのみ挙げる。裏地がボアになるとこんなに暖かいのかと驚き。冬の休日、長時間外を歩くときは寒さ対策に万全を期すためヒートテックタイツにノースフェイスの登山用防水パンツを履く場合が多いが平日の通勤は買って以降毎日これ。ツイートしているとおり夏はアクティブジョガーパンツ、春秋はスエットパンツ、冬はこれ、と一年間ユニクロのジョガーパンツとスエットパンツしか履かない人生にマジでなりそう。ベルトを締めるなんてめんどくさてやってられない。こうして自分のクローゼットの中をユニクロが占める割合がどんどん増していく。

 

 

 

以下、過去記事。

hayasinonakanozou.hatenablog.com

 

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