今週の休日

金曜日。6月は祝日がないので有給取得。朝イチで早稲田松竹。「ミツバチのささやき」と「エル・スール」鑑賞。エリセ監督のDVDとブルーレイのボックスを持っていて、多分どちらも三回は見ているはずだが内容はうろ覚え。特に後者。デジタルリマスターされており映像は半世紀近く前に撮影された映画とはおもえないほど綺麗。監督は当時の政府に対する批判を込めているらしいが自分にわかるはずもなく。少女が死を知り、無垢な少女時代から脱する物語と見る。「フランケンシュタイン」における少女の死、姉の死んだふり、逃亡兵の死(血痕)といった死のモチーフ。井戸のある廃屋を臨む草原や、線路のシーンは美しいカットで見るたび感心するけれども、今の自分には退屈だった。「エル・スール」はどうしても内容を覚えられない映画で、今度もほとんど初めて見る気分だった。今も昔の恋人を忘れられない父親について娘が回想する。こちらは「ミツバチ」にあったような風景が広がっていくようなショットはなく、終始家の中か街(のごく一部)だけが舞台で窮屈な感じがした。この父親が苦悩する芸術家タイプで、だからラストシーンもああなのだろうが、自分にとっては全く興味が持てない人物で、彼の肖像を描くこの映画は「ミツバチ」以上に退屈だった。途中うとうとした。全体的に暗い。映画館を出てフレッシュネスバーガーで遅い昼食をとり、新宿のTOHOへ移動して「メン・イン・ブラック インターナショナル」鑑賞。平日の、定時前の時間だったから比較的空いていた。初めて来たが、来る途中の歌舞伎町がすっかりクリーンになっていたのに驚いた。何年か前の夜に歩いた時はひっきりなしに客引きに声をかけられたのが嘘のようで、今は立っていたも声かけはできないとのこと。映画は楽しく見て特に何も心に引っかからない、まさに娯楽という感じで楽しかった。200円多く払ってドルビーアトモスで見たのだが音響が通常とどう違うのか、Movixさいたまでもそうだったが今回もよくわからず。その後帰宅し、近所のユナイテッド・シネマのレイトショーで「プロメア」を見て中盤寝る。カラフルだが平坦な画面なので見ていて飽きる。一日4本を映画館で見たのは人生初で、そして疲労からして二度とやらない。凄い疲れた。が、一度どんなものかやってみたかったので満足は満足。まあ寝るよな、と思っていたし実際その通りになった。

土曜日。雨の中新宿バルト9にて「ハウス・ジャック・ビルト」鑑賞。ここも初めての映画館だったが館内の大混雑にびっくりした。「奇跡の海」「ダンサー・イン・ザ・ダーク」「ドッグヴィル」全て嫌いな映画なのだけれど今回のはコメディ要素もあると何かで読んだので見に来たのだが、結果的には見てよかった。これも今年見てよかった数少ない映画のうちの一つ。予想していたよりグロい描写は少ないので苦手な人でも見られると思う。殺人を犯した主人公が強迫観念に駆られて何度も殺害現場の確認に戻る場面は笑える。四章のアパートで叫ぶ場面や、最後のテロップなど社会批判の要素もあるが、それが嫌みじゃないのがいい。自分がトリアー 監督に抱いていた不快さをこの映画では感じなくて、たっぷり楽しませてもらった。ダンテの地獄もよかった。音楽もいい。新宿までもう一度見に行くのはだるいが、ブルーレイが出たら買おうか迷う程度には気に入った。そのあと池袋へ移動し、ルミネ内のつばめグリルで遅い昼食。シネ・リーブル池袋にて「旅の終わり、世界のはじまり」鑑賞。女の人と合流してココイチで夕食。店内にいた幼児が大声を上げ、両親とも特に注意せず、しかも長居するという悪夢のような時間空間だった。ココイチの客層はいいとかネットでたまに読むか、そんなことはないと思っている。子供を平気で騒がせておく親には、ただただ残念という言葉しか出てこないが、自分不惑を過ぎて独身なのでカースト的には彼らより下である。

日曜日。父の日。ユナイテッド・シネマにて「八甲田山」鑑賞。長いと思っていたら三時間だった。デジタルリマスターで画質がとても綺麗に。昔図書館で借りたDVDは顔が黒く潰れているような画質だった。鑑賞後先週作ったコンタクトを受け取り、パン屋でサラダとパンを買って帰宅。アマプラで「新感染」視聴。夕食はカップヌードルとサラダ。