3年寝かせた仮想通貨を売却した

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今週、某仮想通貨を売却した。ようやく、売却できた。売却益は2万円あるかないかくらい。

 

2017年の仮想通貨バブルの少し前(本当に少しだけ前、取引所のテレビCMがまだやっていなかった頃)に軽自動車一台分くらいの金額で購入し、一時期は含み益が元本の五倍近くまで膨れたものの、もっと高騰するはずと欲をかいてホールド、2018年の年明けにXEMの流出事件が発生して大暴落。含み益は一気に減少し、それもすぐになくなりマイナスに転落。売るか売らないかぐずぐずしているうちにマイナスが膨らみ、損失が惜しくて損切りする踏ん切りがつかずそのまま塩漬け。一度は上がったのだからまたそのうち上がるだろう、プラスに転じなくてもせめて元本だけは取り戻したい、取り戻せるだろうと思い、結局そうなるのに3年もの年月を要した。2018年7月から月毎の項目別資産額を記録しているのだが(『正しい家計管理』という本に影響を受けた)、仮想通貨資産がマイナスを脱したのは2018年9月と今月の二回のみでほかの月はマイナス。ワースト時には元本の30パーセントにまで減少した。2018年9月に売却しなかった理由は今となっては思い出せないが、また欲が出たのだろう。その後2年以上寝かせることになると分かっていればもちろん売却していた。

 

仮想通貨投資は投資でなくて投機であると言われる。本当、そう思う。株価も実体経済との乖離を指摘されるが、それ以上に仮想通貨はなぜ価格が上昇しなぜ下落するのか判然としないことが多く(需要があるから上昇し、ないから下落するのだろうが)、値動きのレンジも大きいので、自分のような素人が手を出すのはリスクが高過ぎた。先月末から今月にかけて再び仮想通貨市場は活況を呈し、そのおかげで自分もようやく元本を回収できたのだが、一週間程度で資産が倍増する金融商品はやはり恐ろしいものだ。少ない金額で小遣い稼ぎ程度にやるなら面白いだろうが、大金をつぎ込む対象ではないと今更ながら思う。大体、自分が買った仮想通貨にどういう実需があるのか、ネットの記事を読んでも結局よくわからないままだったのだ。よくわからない金融商品に、価格が上がるらしいからという理由だけで金を突っ込むのだから当時の自分は常軌を逸していた。代表的な仮想通貨であるビットコインとて、ビットコイン自体ではなくその売却による現金が欲しくて投資している人がほとんどではないだろうか。値動きの激しい仮想通貨は支払いの手段としては不安定すぎる。ただしビットコインブロックチェーンという技術? 思想? には可能性がある気はしている。

 

わからないものには投資するな、とは誰の言葉だったか。誰の言葉であれ至極正論である。三年間、機会損失してしまったのは自分の欲深さが原因である。同じ額でインデックスファンドを買っておけば今よりは増やせていたのに…というか2017年末に売却しておけば、税金を払っても十分過ぎるほどの利益があったのに…すべては自分の愚かさと欲深さゆえの自業自得。過去を悔やんでも詮無い。

 

現在、再び仮想通貨市場が好調の様子だが、少なくとも日本に関してはバブルといえる状況ではないと思う。2017年末のようなお祭り感は全くない。2017年末は一晩で資産が100万円増えたりして、本当に「寝ているだけでお金が増えている」状況だった。ツイッターは賑わい、テレビのニュース番組では仮想通貨の値上がりが報道され、取引所のCMがお茶の間に流れる。その頃と比較すると、今は一部の詳しい仲間内で騒いでいるくらいの感じで、これから一般人が参入して再び盛り上がるのか、またはずるずると下がっていくのか、今のヨコヨコの流れがどう転じるのやら。どうも上がりそうな気配がしないので自分は手仕舞いした。もし今から再度下落すればまた何年も塩漬けになるかもしれない。そうなった際は機会損失がまた大きくなる。仮想通貨は株式と違って配当がないから長期保有の旨みがない。

 

自分が仮想通貨投資で学んだこと。

投資は余剰資金で。

よくわからないものには投資をしない。

素人はインデックス投資にしておけ。

こんなところか。最初の二つは当たり前過ぎますね。

出金した金で毎月積み立てているeMAXIS Slim全世界株式を買うつもり。こちらも現在価格がだいぶ上がっているのでまとめて買うのは躊躇われるが…。 

 

 

hayasinonakanozou.hatenablog.com

バブル真っ只中に書かれた文章。何が、「「ほったらかし」が最強」か。笑える。3年前の自分よ、君のその含み益は間も無く吹っ飛び、元本を回収するのに3年かかることになるのだぞ。