2020年を振り返る

今年は世界的な新型コロナウイルス流行によってこれまでの世の中の常識が大きく変わった一年だった。マスクの着用、手洗いやアルコール消毒の徹底、リモートワークの推進、ステイホームの推奨、ソーシャルディスタンスの保持といった新しい生活様式が浸透し、もはやそれらが当たり前になっている。マスクを忘れて外出すると、顔に外気が当たる違和感で忘れているのに気づく。身体が、マスクした状態をスタンダードだと見做しているのだろう。

 

コロナの影響で自分の生活も変わった。人混みが予想される場所へ積極的に出かけることが極端に減少して、家で過ごすことが多い一年だった。サウナが好きで、以前は仕事帰りにスパ銭によく寄ったが、今年は数えるほどしか行っていない。二度か、三度か。銭湯でクラスターが発生したというニュースもあった。外食時など出先での手洗いはコロナ流行前からしていたが、より丁寧に手首まで洗うようになった。

 

映画について。

映画館は施設の換気能力が高く、一席空けての販売、観客同士向かい合わない、という状況だったため、緊急事態宣言解除後は昨年ほどの頻度ではないがあまり気にせず通った。普段かからないミニシアター系作品や旧作が近くのシネコンで見られたのは今年ならではの現象だろう。今後は新作だけでなく定期的に旧作も見られるようになるといい。ロード・オブ・ザ・リングとか。今年の映画で最大の話題は『劇場版 鬼滅の刃』が興行収入で『千と千尋の神隠し』を抜いて歴代一位になったことだろう。コロナ禍におけるシネコン上映という背景はおおいに関係しているだろうが、何はともあれ快挙である。TOHOシネマズ日本橋で見たのはいい思い出になった。自分としては『Fate HF』が無事完結したこと、『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』が公開されたこと、この二つが強く印象に残った一年だった。どちらも複数回見に行った。

hayasinonakanozou.hatenablog.com

 

読書について。

失われた時を求めて』読了からスタートしたものの、今年の読書はあまり捗らなかった。歳をとるにつれ集中力が続かなくなっていること、眼が疲れやすくなっていること、フィクションに興味が薄くなり、かといって専門的な本は知識不足で読めないこと(それでも若い頃は本にかじりつくガッツがあった。今はすぐ諦める)、などが原因だろうか。コロナ禍により家にいる時間が増えたのだから読書量は増えそうなものだが、だらだらネットとかゲームとかしちゃうんだよなあ…。2019年はプルーストを読んで、ゲースロを全シーズン制覇して、となかなか頑張ったものだが。こんなふうに加齢とともに世界に関心を失っていくのだろうか。

今年読んで印象に残っているのは、松浦晋也『母さん、ごめん。』、コーエン『おお、あなた方人間、兄弟たちよ』、ガワンデ『死すべき定め』、ジョルダーノ『コロナの時代の僕ら』、谷岡一郎『ツキの法則』。ほんと読んでないな。今年の一冊を選ぶならジョルダーノ。

hayasinonakanozou.hatenablog.com

 

競馬について。 

映画熱が冷め、代わって競馬を始めた。自分が初めて馬券を買ったのは、サトノダイヤモンドがゴール前でキタサンブラックを差して1着になった2016年の有馬記念である。この人気二頭の馬連だけ買っていたので、競馬って簡単だな、と思った。ビギナーズラック、統計の揺らぎである。でも面白く思わなかったのでその後は買わず、二度目に買ったのは2019年の有馬記念だった。アーモンドアイというめちゃくちゃ強い馬がいると何かで知ったのがきっかけだった。アーモンドアイは外したが、リスグラシューとサートゥルナーリアの馬連を当てたので、結構なプラス収支になった。やはり競馬って簡単だな、と思った。同時に、JCで世界レコードを出した馬でも状態や馬場によっては大負けするという事実に、奥が深くて面白そう、と思った。この有馬でのアーモンドアイの敗北が、自分が競馬を始めるきっかけになっている。で、2020年の競馬については以下。回収率69%は期待値以下。

hayasinonakanozou.hatenablog.com

今年の競馬は記録づくしだった。無敗三冠馬が二頭、芝G1レース9勝、白毛馬によるG1レース初勝利など。自分に競馬の面白さを教えてくれたのはアーモンドアイだった。彼女の過去のレースをYouTubeで見ているうちに、競馬とはサラブレッドの交配の歴史であると学んだ。であれば、いつかアーモンドアイの子供とラッキーライラックの子供が激突する日が来るのだろうか。その時はラッキーライラックの子供が勝つなんてことがあったら…熱い。2016年の日本ダービーや2017年の菊花賞(キセキは贔屓の一頭である)をはじめ過去の素晴らしいレースを見られるYouTubeはありがたい。サラブレッドの姿は美しく、美しい彼らが懸命に走る姿を見るだけでも楽しいけれど、結果を予想するゲームに参加すれば更に楽しさは増す。来年も競馬は続けたい。グランアレグリアやクロノジェネシスVS三冠馬二頭の戦いが見たい。そして来年は牡馬も頑張れ。

 

旅行について。

今年は遠出しなかった。というかコロナ流行によりできなかった。例年ならGWか夏季休暇あたりに三泊くらいで国内旅行に行くのが慣いだったが、感染症を気にしながら観光しても楽しくないに決まっているから止めておいた。GW頃は世の中のムードも旅行なんてとんでもない、みたいな感じだったように記憶している。秋からのGo To トラベルキャンペーンは割と利用していて、県内や都内の施設に宿泊した。マンダリンオリエンタル東京なんてキャンペーンがなければまず泊まれなかった。分不相応である。行けない状況になったからか、40を過ぎた今になって海外旅行に興味が出てきた。まあコロナが終息してからの話だ。アフター・コロナの世界がどうなるのか、誰にも分かりはしない。

hayasinonakanozou.hatenablog.com

 

体調について。

今年は四十肩に苦しんだ一年だった。そしてこの怪我はまだ続いている。2019年末に左肩に痛みを感じ(仕事でほぼ空の段ボールケースを運ぼうとしたら左肩が痛くて腕を上げていられないのが自覚した最初だった)、今年一年間月に二度か三度の頻度で整形外科に通院した。自分がなるまでは四十肩なんてただの老化現象だろ、と侮っていたが、腕が上がらない、回らないと日常生活に支障が出(シャツの着脱、ズボンの着脱、風呂で背中を洗う、落ちた物を拾うなどなど)、無理すれば強い痛み(息が止まるほどの痛み)もあり、QOLだだ下がりである。四十肩、恐ろしい。秋頃になってようやく左肩が回復してきた矢先に今度は右肩が発症し今に至る。寝起き時、ベッドから体を起こすだけでも辛い。さっさと治したい。治ってくれ。

hayasinonakanozou.hatenablog.com

 

お金について。

2017年末のバブル時に買った仮想通貨を12月初めにほぼ全て売却した。元本は回収できた。プラス2万円くらい? バブル時の含み益は元本の五倍にもなった。あの時売っていれば…。そして12/31現在、仮想通貨市場はビットコインイーサリアムを除いてほぼ全下がりの様子。多分自分が売ったタイミングが天井近かったと思う。運がよかった。今後は基本インデックスファンドの積立投資で行く。

hayasinonakanozou.hatenablog.com

しかしワクチンが開発されたとはいえ、なぜ世界的にこんな株高が続いているのか。三月頃に世界的株安になったが半年かからず回復して、それからずっと右肩上がり。今はそんなに楽観的な状況か?

 

その他のこと。 

12月、あいみょんのライブに行った。ライブに行くのは二十年ぶりくらいで、初めてと言っていいだろう。それにしても二十代の自分はなぜエアロスミスを聴きに行こうと思ったのだろう。音と光のショウとしてとても楽しかったので、また埼玉でやってくれる時は参加したい。今度は手を振る。

hayasinonakanozou.hatenablog.com

 

12月、車をぶつけられた。完全に相手の不注意であり、当方はぶつけられ損である。なぜ後ろを見ないでバックするのか、理解できない。体験としてまとめ、情報を整理しておいた。少しでもどなたかの役に立てばいい。その後相手の保険会社から音沙汰ないので決着した様子。修理及び代車費用を教えられたところで、相手の十割負担だから、あっそ、ふーんで終わりだし、当方に連絡はもう来ないだろう。しかしムカつくぜ。こっちは何も悪いことしてないのに。

hayasinonakanozou.hatenablog.com

 

今年は結構ブログを書いた。自分の日々の記録、生存の記録として来年も面倒くさがらず続けていきたい。書くのはこの上なくだるいが、後から読み返すと役に立つことがある。 

晦日は餃子の満州で生姜焼き定食を食べてから、スーパーへ買い出しに行った。帰宅後、ボウモア12年を飲みながら『リウ—を待ちながら』を読んでいる。

来年がよき一年となりますよう。