ザ・ペニンシュラ東京に泊まってきた

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先日、女の人の誕生日祝いという名目で日比谷のザ・ペニンシュラ東京に泊まってきた。昨年のマンダリンオリエンタル東京に続き、都内ハイクラスのホテルに宿泊するのはこれで二度目。


例年だと年に二回くらい春と夏の休暇に二泊程度の旅行に出かける。が今年も昨年に続きコロナ禍の影響で遠出するのが難しく、五輪シフトにより夏は連休が少ない。その代わりとして、多少奮発してのハイクラスホテル泊である。4月に一休.comで検索したところ素泊まりなら二名一室で3万程度。出せなくはない。マンダリンオリエンタルに泊まったとき感じたのだが、いいホテルというのは泊まるとやっぱりいいものである。なので予約した。

 

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当日は雨予報だったので折りたたみ傘をリュックに入れて行った。地下鉄で有楽町駅まで出、現地で女の人と待ち合わせ。合流して、まずは有楽町ルミネのHARBSでケーキを買う。このお店、カフェも併設していてなかなかのお洒落スペースだった。レジ前はカフェの利用客とケーキ購入客が一緒に並び、外ではカフェに入るのを待つ客の列とケーキを待つ客の列がそれぞれできているという盛況ぶり。ケーキを買うだけで並び、さらに切って箱詰めしてもらうのを待つとは。そういえばエーグルドゥースという有名なケーキ屋に行ったときも買うのに並んだ記憶がある。15分ほど待って受け取る。黄色の紙袋が洒落ていた。で、ホテルへ。ホテルは道路を挟んで日比谷公園のすぐ前である。何度か通ったことがあるのにここがペニンシュラだったとは知らなかった。出入り口が二箇所あり、自分たちはカフェのようになっているところから入った。中にいたスタッフに尋ねるとフロントは先だという。日比谷公園側の、噴水のある方がエントランスだとは後で気づいた。フロントに行く途中のロビーでトレードマークのオブジェの前を通り過ぎた。

 

自分たち以外チェックインの宿泊客はおらずフロントは空いていた。サインと簡単な説明、デポジットで3万預ける。マンダリンオリエンタルでは2万だったな、とぼんやり考えた。カードキーを受け取り、部屋へ。エレベーターの内装は若干年季を感じさせたが、マンダリンオリエンタルもそうだったが外資系のハイクラスホテルって基本照明が暗いので目立たない。

 

部屋はデラックスツイン。54平米らしいが間取りが独特のためそこまで広い感じがしない。入ってすぐ左がバスルーム。右がドレッシングルーム。バスルームにはバスタブとシャワー室とトイレと、なぜか洗面台が二箇所。風呂は真ん中の口からお湯が出てくるのがスパ銭ぽくて面白かった。操作盤でスパモードというのを選択すると照明が落ちてヒーリングミュージックが流れるのが気に入った。飽きないいい音楽だった。バスタブに浸かった後びしょ濡れの体でシャワー室まで移動するので、「床、こんなに濡らしていいのか?」と少し抵抗感があり。外国人観光客を意識した造りなのかな。

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左右手前にそれぞれトイレとシャワーがある。かなり広かった

 

バスルームの正面がドレッシングルーム。広さがバスルームと同じくらいあり、こんな広いドレッシングルームを見たのは初めて。外国からの観光客であればキャリーバッグなど荷物が多いだろうから十分なスペースを取っているのかもしれない。なんかちょっと空間的に勿体無い気がしたのは自分が貧乏性だから。

 

で、その先、入り口の正面がベッドルーム。ツインベッドと、反対側にソファとテーブルとテレビなど。テレビはキャビネット? の中に隠れていてカバーを上げると出てくる。シャープ製。DVDプレーヤーは珍しいパイオニア製。ウェルカムサービスのどら焼きは三つもあった。ほか、コーヒーメーカーやお茶や水など。冷蔵庫の中にはアルコール類あり。こういうところのウイスキーっていくらくらいするのだろう。いつも気になるのだが調べる気にならないので知らないままである。カーテンは電動式。マンダリンオリエンタルで初めて触った時は感動したが二度目だと無感動。

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そう、この日は宝塚記念の日だった。チェックインして部屋に入るなりフジテレビの競馬番組を見たのだった。クロノジェネシス本命、あとはレイパパレ、キセキ、モズベッロ、カレンブーケドールと面白みのないところを三連複中心に買っていた。キセキの単勝も買った、推しなので。結果は、まさかのユニコーンライオンに阻まれてしまった。クロノは出て来られないかと一瞬思ったがラストで凄い伸びて圧勝。逆にキセキは最後もっと伸びるかなと期待したんだが…残念。競馬ですっかり疲れてしまった。

 

一服し、気分転換と夕食のため外へ。雨は降っていなかったので日比谷公園を散歩する。何度か来ているが心字池の方を散歩したのは初めてかもしれない。何年か前、やはり日比谷に宿泊したときは日比谷図書館の方へまわった。鹿島茂先生のコレクション展みたいのを日比谷図書館でやっていてそれを見た記憶がある。鹿島先生のコレクション展示は館林美術館のが凄いよかった。ベンチで少し休んでから公園を出、丸の内方面へ。歩きながら、自分がこれまでの人生で一度も皇居外苑へ足を踏み入れたことがないのに気づき、ちょっと寄ってみようかと思ったのだが腹が減っていたので止す。日比谷へ来たとき、いつも皇居外苑へ寄ってみようと思いつつ何かしらあって面倒になり行かずじまいになる。イデオロギーどうのこうのじゃなく(そんな大層なもの自分は持ち合わせていないし)単純にタイミングが合わない。

 

日曜ということもあっただろうが丸の内周辺は都内なのに人が少なく落ち着きがあっていい。銀座・日本橋・日比谷・丸の内あたりは都心の中で好きなエリアである。池袋・新宿・渋谷あたりは人口密度が高すぎてどうも歩いていて憂鬱になる。疲れる。新宿はやたら臭いし、自分にとって楽しいところではない。まあ自分埼玉県在住なんですけど。

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こういう落ち着いた雰囲気が好き

 

三菱一号美術館を過ぎ、なんか商業ビルの地下にあるSuageというスープカレーのお店へ。ランチには遅く、夕食には早いという微妙な時間であることもあり、並ばず入れた。自分は角煮カレーを注文。女の人は野菜カレー。専門店のスープカレーを食べるのは家計簿によると二年以上ぶり。めちゃくちゃ美味しかった。ゴロゴロ野菜をハフハフ言いながら口に入れ、角煮は柔らかく、スパイスの効いたスープには旨みがあり(貧困な語彙)。美味しいスープカレーってスープに出汁のような深みがある。ここのスープカレーはスープが多めで、自分が食べると大抵ライスより先にスープがなくなってしまうのだがそういうこともなく、おおいに満足。辛口にしたらちょっと辛かったのでラッシーを追加で注文した。会計の時JAFカードを提示したらラッシーが無料になったので嬉しかった。いい店である。また行きたい。一時期スープカレーに凝っていて結構都内の店をあちこち巡った。元々は旭川の奥芝商店で食べたのがはまるきっかけだった。八王子の奥芝商店とGARAKU、GARAKUは中野に出来てすぐのときも行った。恵比寿のイエローカンパニー、新宿の東京ドミニカ、銀座の札幌ドミニカ、原宿のシャンティ。都内の有名な店は下北沢のマジックスパイス以外は行っている気がする。ここもいつか行きたい。五稜郭そばのRAMAIはとてもいい店だった。川越のプラスワンは自宅から車で行ける貴重な近場のスープカレー屋。なんかこう書いていたらまた食べたくなってきた。

 

食事を済ませローソンで酒など買い求めホテルへ戻る。マンダリンオリエンタルではWOWOWが見られたがペニンシュラでは見られなかった。AndroidTVではないのでYouTubeとかも見られずちょっと残念。CNNとか海外のチャンネルがかなり多く見られるようになっていた。女の人はドラゴン桜の最終回を夢中で見ていた。自分はベッドで押井守の映画の本をiPadで読んでいた。アメニティの歯ブラシが柔らかくて気持ちよかった。マンダリンもそうだったが部屋の壁が厚いらしく他の部屋の物音は一切聞こえない。ビジホだと隣室のイビキが丸聞こえ、そこそこの価格のホテルでも隣室の物音が筒抜けのホテルは多いのでこのことは特に記録しておきたい。いいホテルはやはり快適である。

 

チェックアウトは遅めの12時。このときも自分たち以外の宿泊客に合わなかった。オブジェの置いてあるロビーはカフェスペースにもなっている。イン時もアウト時も7割程度埋まっていてほとんどの客がアフタヌーンティーを注文していたのは可笑しかった。でも皆さん、ぱっと見裕福そうだった。『あのこは貴族』のシーンと同じような。ホテルを出、ブランチは丸の内の大戸屋。それからTOHOシネマズ日比谷へ行き『Arc アーク』を見た。たいした映画ではなかった。後は寄り道せず地下鉄で帰った。

 

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感想。ザ・ペニンシュラ東京マンダリンオリエンタル東京よりも海外からの観光客志向のホテルと見た。ドレッシングルームとかテレビのチャンネルとか。ベッドルームの広さやテレビのチャンネルの点ではマンダリンの方が満足度は高かった。が、こと風呂に関してはペニンシュラの方がゴージャスだった。バスルームの面積自体、多分ペニンシュラの方が広い。あのバスタブからびしょ濡れで離れたシャワールームに行き、またびしょ濡れでバスタブに戻るという行為は、阿呆らしくもあり最高に贅沢でもあり稀有な体験だった。スパモードの演出も素晴らしかった。このCDあったら欲しいな、と思ったくらい。マンダリンのときはチェックイン時に多少臆したが今回はだいぶ心の余裕があった。外資系ハイクラスホテル特有のあの照明の薄暗さに気圧されている気がする。年内にもう一度くらい、安く泊まれる機会があれば都内のいいホテルに泊まってみたい。

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