2週間ほど前、2年とちょっと使ったiPhone8から乗り換えた。8と同じく64GBで十分かなと思いつつ(2年ちょっとの使用でまだ20GB程度の余裕があった)念の為128GBにした。SIMフリー、アップル公式で75000円くらい。高すぎる。13はもっと高い。結構いろいろ調べて安く買える方法を探したのだが2年レンタルとかスマホに関するからくりは高度すぎて自分の粗末な頭では理解できない。MNP程度ならやるのにやぶさかではないが、途中から調べるのが面倒くさくなって公式で購入。8も公式で購入していた。引き続きUQモバイル。
平日に届いたのだが別で買ったケースとフィルムがまだだったのと、設定を休みの日にゆっくりやりたかったので土曜日まで開封しなかった。開封を我慢できるとか、自分も大人になったなあと妙な気持ちに。面倒くさいから後回しにしたのが本当だが。以前ならデータ引き継ぎするのにMacを経由したのに今はクイックスタートで直接引き継げるようになってかなり楽ちんに。ゲームアプリがないので乗り換えで面倒くさいのはLINEと一部の銀行アプリくらい。
買い替えた理由はもう少しいいカメラを使いたくなったから。8でも15年くらい前のコンデジより綺麗に撮れたがもう少し上が欲しくなった。ミラーレスを持っているが荷物になるので普段持ち歩かない。日常のちょっとした瞬間を手軽に撮るにはスマホの方が便利。で、この二週間くらいちょこちょこ撮ってみたけれど、もちろん自分が下手なのが大きいだろうが、あまり8との違いが感じられず。広角で撮りたいシチュエーションないし。ただ夜景は鮮明に撮れるようになっていていいと思った。
自分もだんだん歳をとってきて人生の記録を残すことを意識するようになってきた。こうして日記めいたものを書いてはいるが視覚メディアによる記憶の喚起力は文章の比ではない。昔の写真を見返して、あのとき撮っておいてよかったと思うこと多く、古井由吉だったか、若い頃に難解な本を読んだものの今では内容をすっかり忘れてしまっている、その時間を当時住んでいた町の風景を眺めることに使っておいた方がよかった、みたいなことを書いていて、自分もそういう、旅行先とかの非日常ではなく、つまらない普段の暮らしの一コマを、後で思い返す楽しみのために残しておきたい気持ちが出てきた。モノ消費よりコト消費の方が幸福度が高いとかいうレポートをかつて読んだが、それと同じように、モノよりも(コトの)記憶の方が未来の自分の慰めになるのではないかと。
回想するとき、人は二重の時間を生きている。過去と現在とを同時に。ネルヴァルやプルーストの小説が好きだから追憶とかノスタルジーに対する偏愛/嗜好があるのだろう。外部記憶装置としての写真。いや、普段そんな大層なこと考えて写真撮ってるわけじゃ全然ないのだが。これ面白い、程度の軽いノリでシャッターパシャパシャやってるだけで。でもそれがあとで活きてくるかも。
ホームボタンがなくて最初は戸惑ったが1週間もすると慣れた。サイズはminiなので8と変わりない。しかしFace IDは…。マスク必須のコロナ時代に顔認証は不便すぎる。Apple Watchを着けているとマスクしていてもロック解除できるが仕事中は着けてないし、認証失敗でパスコード入力になる流れが阿呆らしい。あと8では画面右上のバッテリー表示がパーセント表示でわかりやすかったのにいちいちスワイプしないと残パーセントが見られなくなったのが面倒。2週間経った今感じていることは以上。
機種変更しても喜びより戸惑いの方が強くそれに不満を覚えるのは当方の加齢(老化)のせいもあろうが、スマホのイノベーションがピークに達して停滞しているからではとも思う。バッテリーやカメラ性能の向上は今後もあるかもしれないがベースはすでに出来上がってしまっていて今後大きな変化は起きなそう。だから未知のものに触れる興奮がなく、開封せずほっぽっておいても平気でいられたのだ。新しいものへの興味より引き継ぎの面倒くささの方が勝ってしまったのだ。しかし本当iPhoneって高いよな。13買う金でiMac買えるんじゃないのか。自分が使っているiMac2017lateは当時14万で買った。まだまだ使うつもり。
また2年後くらいに買い替えよう。
今iPhone8使ってる。丸2年。来年あたりSE買いたいな。 / “iPhone価格、10年で3倍の19万円 日本人平均月収の6割: 日本経済新聞” https://t.co/RGHtfUsKKE
— Hhh (@eleintheforest) September 16, 2021