ゆる登山記録1 日和田山〜物見山

 

 

昨年の2月、ふと思いたちアウトドア趣味などまるでないのに高尾山を(普段着で)登った。

hayasinonakanozou.hatenablog.com

 

格別楽しかった記憶はないのだが(記事にもそう書いてある)このすぐ後に好日山荘で登山靴と登山用靴下と登山パンツを購入した。上の記事の終わりの方に、

登山を趣味にしたい、と思うほどに楽しい経験ではなかったが、近場の低山あたりにはまた行くことがあるかもしれない。

とあって当時はたぶん暖かくなったらどこかその辺の低山に行くつもりだったと思われる。が、結局一度も出かけることなく一年以上が過ぎた。せっかく登山靴まで買ったのに行かないのはいかんだろう、GWの最中とはいえ6日は旗日ではないので人出は幾分少ないはず、そう考え行くならここと決めていた初心向けの低山、埼玉県日高市の日和田山へ行くことにした。もちろん行くのは初めて。ネットで検索すると山頂(標高305m)まで40分程度とのことだったので、せっかく行くのに往復1時間程度ではもったいない、隣の物見山までプチ縦走するのが定番コースらしいからそうすることにした。このコースだと所要2時間程度。山へ行くのだから地図が欲しかったがネットを探してもいい感じのが見当たらない。地図のダウンロードとルートナビ機能のあるYAMAPというアプリをインストールした。結果的にはこのアプリを入れておいて正解だった。初心者ゆえ低山でも進路に迷う局面があったのでナビ機能が役に立った。

yamap.com

 

6日は旗日ではないとはいえ依然連休中の人も多かろう。かくいう自分とてそうであるし。登山口のすぐそばに30台くらい停められる有料駐車場があると調べて知った。しかし混雑状況がよくわからない。山歩き自体は別にそこまで面倒ではないんだが目的地までのアクセスや駐車場の確保や登山ルートの確認といった登山以前の下調べがだるいから今日まで行かずにいたんだと思う。今回に限っては連休中の余裕もあって調べられた。目的地までのアクセスに難はない。日高市は昔一人暮らししていた土地だから土地勘があり駐車場の場所もわかる。あとは駐車スペースが確保できるか、人出がないか(人が多い山なんて行きたくねえ)。で、考えた末、夜明け頃駐車場に着くようにし、夜明けとともに登るようにしようと。それなら駐車スペースはまだあるだろうし人も少ないだろう。前日は0時近くまで寝つけなかったが部屋の明かりを消して目をつぶっていたらいつの間にか寝てしまいアラームが鳴るより早く自然に目が覚めた。3時半頃だったか。朝食はゼリー飲料、身支度してさっさと出発。まだ暗かったが東の空は若干明るみつつあった。道中、車はほぼ走っておらずスムーズ。日が昇った頃予定どおり駐車場に到着。一番乗りだったので拍子抜けした。24時間空いている駐車場で無人の料金箱が設置されている。封筒に車のナンバーを記入して300円を入れて中へ(巾着田曼珠沙華のシーズンは500円とのこと)。靴と靴下を履き替え、軽くストレッチ。一応小さい一眼を持ってきていたがどんな場所か見当つかなかったのでとりあえず今回は持っていかないことにした(この判断は正しかった)。写真撮りたければiPhoneで撮ればいい。

料金箱

出発。服装は上はユニクロのドライTシャツの上から無印のパーカー、下は登山用パンツ、キャップ、タオルと車の鍵とペットボトルだけが入ったリュック。上、他に持ってないから今度ロンTかシャツを買いたい。あと、短パン&タイツの方がかっこいい気がする。登山口へ。

このすぐそばにトイレがある

正直ここに立って進路を見たときギョッとした。ガチに山の中じゃん、と。高尾山は舗装されていたから散歩の延長線と考えられたけど、ここは下が土。先は樹と草で覆われて見えない。実際にはこの写真で見るより暗かったからなおのこと気勢をそがれた。が、ここまで来たのだからと気を取り直して山の中へ。ちゃんと道はあるし分岐には看板があるので迷うことはない。一応YAMAPも時々確認しながら歩いた。

普通に山の中。山だから当たり前だけど

一の鳥居を過ぎると女坂と男坂の分岐がある。もちろん女坂を選択。女坂といったって高尾山みたいな歩きやすいだらだら坂じゃない。木の根剥き出し、岩場を登るような箇所もあり、舗装されていないし、いくら低山といったって普通に山だからスニーカーだったら厳しいな、と思った。途中手すりがあるので掴まりながら岩場を登る。そこからちょっと歩くとやがて二の鳥居が見えてくる。そこが金刀比羅神社。眺望がいい。ここまで来るのに20分くらいかかった。山の中を歩いていると時間の感覚が狂って何分くらい歩いたか見当つかなくなる。

手すりに助けられた

 

この写真は帰路に撮影した

 

和田山の山頂へは神社の右の道を進む

ここはまだ山頂じゃない。看板に従い神社の脇を進む。10分ほど登った先が山頂。到着したのは5時頃だった。ベンチがあるのでしばし休憩。今写真を見ていて気づいたのだが標識の上の方にコバトンがいる。このときは気づかなかった。気づいていたら写真を撮っておいたものを。道中ペットボトルの水を何度も飲みながらここまで来たが、たかだか30分かそこらの山歩きでも鈍りきった中年男の体にはしんどい。一瞬、帰ろうかな…との思いが頭をよぎる。が、せっかく夜明け前に起きてここまで来たのだからと当初の予定どおり日和田山頂から物見山へ行くことに。

和田山

 

サンライズ

 

分岐

 

高指山を経由するルート。日和田山頂から歩くこと10分くらい。目の前が開けて舗装路が出現。

歩きやすい。こういうのでいいんだよ

ずっと山道だったから舗装路の歩きやすさに感動する。やっぱ文明って偉大だな、と思った。このあたりからやたらと羽虫みたいのがぶんぶんし始めて鬱陶しい。日焼け止めは塗ってきたが虫除けスプレーは持っていないのでしてこなかった。これは次回への反省点。この写真の道を右に登ると廃墟みたくなった施設があってその横が高指山山頂。何もないし眺望もない。物見山へはこの舗装路を一旦下って進む。

 

舗装路を進んでいくとセーブポイントが。手前は休憩所、その奥がトイレ。さらに進むと自販機とベンチがある。

 

こういう企業名の入ったベンチ好き

驚くべきことに自販機脇には灰皿まであった。なんというサービス精神。この写真の下は民家になっていて小さい畑もあった。人の気配はなかったけれど。ここで持ってきた水を飲み干してしまい、新たにアクエリアスを自販機で購入。しばし休憩。アクエリアスの甘さが美味かった。額はそうでもないがリュックを背負っているので背中に汗をかいていた。荷物なんてないのにわざわざリュックで来たのは、車のキーや財布やペットボトルを入れられて両手が空くようなバッグを持っていなかったから。ここまで誰ともすれ違わず(多分自分が今日最初の登山客だったと思う)、帰りに何組かとすれ違うのだが、誰もリュックなんて持ってない、むしろみんな手ぶらに見えた(タオルを首に巻いただけとか)。帰宅後調べたらボトルポーチというものがあるのを知った。まさに俺が欲していた物。

道なりに進むと物見山への案内がある。

私有地っぽく見えて入るのを躊躇した

表示に従って進む。舗装路からまた山道へ。テンションが下がる。舗装路を歩きたい。途中ぬかるんで滑りやすい箇所あり。羽虫は相変わらず鬱陶しい。やがて分岐。

右へ進むと物見山の山頂。左へ行くと滝があるらしい。滝を見たい気持ちはあった。が、結構足が、とくに腿の筋肉が張っている感じがあり、初回だから今日はよそうとの気持ちに。とりあえず滝のことは考えず物見山山頂へ。

山頂到着。見てのとおりベンチ以外何もない。眺望は樹木に遮られて見えない。入山からここまでちょうど1時間。山頂ではスマホの電波は1本だった。ストレッチして、少し休もうとベンチに腰掛けたのだが羽虫が寄ってくるのでリラックスできない。5分と休まず出発。さっさと帰りてえ、シャワー浴びてえ、との気持ちに。立ち上がった瞬間口から出たのは「こっから車で帰りてえ…」。上りより下りの方が滑らないよう足を踏ん張ったりするので疲弊する。ただハイカットの登山靴はさすが専用の靴だけあって挫かないようがっちり足首を固定してくれる。でもぬかるみでは普通に滑るので過信は禁物。

帰り道はひたすら来たのと同じルートを逆にたどるのみ。しかし行きと帰りで風景が違って見え、息を切らして下を向きながら歩いていたからか見落としていた風景に帰り道で気づく、といったことも。何度かYAMAPでルートを確認。5組くらいとすれ違い、朝の挨拶を交わす。皆さんノーマスクだったような。自分も顎マスクだった。

 

登山口まで戻る頃にはアクエリアスのペットボトルも空になった。YAMAPの履歴によると12分の休憩を挟んで2時間の登山だから帰りは50分くらいだった計算になる。下りの方が勢いもあるし道もわかるしで早くなるのだろう。ちょうど催したタイミングだったのでトイレへ。登山口そばのトイレは思ったより綺麗だった。駐車場に戻ったのが6時40分頃。泥で汚れた靴を脱ぎ、靴下を履き替え、スニーカーに。汗だくではないが背中が気持ち悪く早くシャワーを浴びたかった。駐車場には自分の他に5台くらい停まっていた。全部県内のナンバーだった。

 

で、帰宅。シャワーを浴びてさっぱり、服を洗濯し、靴の汚れを落として終了。YAMAPによると今回の運動の成果は以下のとおり。消費カロリーは993キロカロリー(本当か?)。


とりあえず何事もなく帰宅できてよかった。楽しかったか? と問われたら…どうだろう、楽しくはない(断言)。歩いている最中楽しいとはまったく思わなかった。しかしつまらないとも思わなかった。というか目の前の道をどう進むかに集中して他のことを考える余裕なんてなかった。山歩きが体に悪そうとは思った。転倒リスクは常にあるし関節に負担をかける。自分は舗装された広い歩道を、川沿いや湖のぐるりならさらにいいが、そういう道を歩く方が好きだな、とは思った。山は疲れるし、危ないし、虫が鬱陶しいし、崖から下を覗くと茂みしか見えなくて怖いし。でもギア買ってしまったから…確かトータルで3万ちょっととか払ってるから、もう少しゆる登山をやってみようかと。もう何度かやってそれでも乗れなかったらそのときは…そのときだ。

 

ここからは一人反省会。

よかった点。

・早朝出発、到着。やっぱり人がいない方が解放感あっていい。せっかくの自然なのに人が多かったら自然の中に来た意義が乏しくなる。

・眼鏡でなくコンタクトで来たこと。動きやすい。汗も気にならない。

・一眼レフを車に置いてきたこと。慣れているならいいが初見は落としたりぶつけるリスクがあるから持ち歩かない方がよさそう。

 

改善すべき点

・リュックは大袈裟→ボトルポーチを買って対応

・虫除けスプレー→買って対応。持ち歩いてもいい。

・服装。綿のパーカーじゃ通気性が悪い。ドライ素材のTシャツにドライ素材のロンTを重ねたい。→買って対応

・また今日のルートで行こうと思っているが今度は滝まで行きたい。→時間に余裕のある平日休みに。

 

 

こんなところか。今、大体半日が経過したところだが腿はなんともないがふくらはぎがだるい。明日どうなっていることやら。