2泊3日、大阪旅行 全然時間が足りなかった

 

行ってきた。

最初の2日は曇り時々小雨、3日目は晴れた。天気はあいにくだったが気温が高く暖かったのでよかった。

 

大阪、行くのは初。新幹線に乗るのも5年ぶりくらい。

スマートEXで予約すると発券せずに普段使いのモバイルSuicaで改札が通過できて便利だった。

 

金曜日午前9時半過ぎ、東京駅の新幹線乗り場は混雑していた。

 

我、新幹線起点に立つ。

 

記念すべき初スマートEX乗車となる新幹線が入線。

 

乗車する前にシンカンセンスゴイカタイアイスを自販機で購入。買うのが少し早かったので乗車したときにはいい具合に溶けていた。

今年は東海道新幹線開業60周年とのこと。

 


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150分ほどで新大阪駅に到着。荷物が増えるので今回の旅行にカメラは持っていかなかった。記録的に写真を撮るならiPhone15で十分。

 

新大阪駅構内もかなりの混雑。時間的にお昼時だったので大阪のれんめぐりのコーナーで何か食べようと予定していたが混んでいたので諦めた*1。飯はエキスポシティで食えばいいか、ととりあえず万博記念公園へ向かう。記念というかお土産というか、に移動手段の保険(Suicaの相互利用ができなかった場合の保険)を兼ねて券売機でICOCAを購入。地下鉄御堂筋線に乗って千里中央駅へ。地下鉄とあったがほぼ地上を走っていた。

 

千里中央にあるせんちゅうパルに飲食店がたくさんあったので予定を変えここで昼食。あっちこっちというお好み焼き屋さん。ランチメニューのとりマヨそばめしを注文。平日ゆえ近くのリーマン客がメイン客層のように見受けられた。好奇心で他の客をチラ見すると、話には聞いていたが大阪の人は本当にお好み焼きや焼きそばをおかずにご飯を食べていたので関東との食文化の違いを感じた。

 

歩いてモノレール駅まで移動。Suica利用可。一部の改札機はクレカタッチに対応していた。

 

万博記念公園駅を出ると太陽の塔が見えた。目印にして歩いていく。この時点で14時半。

 

公園に入るとさっそくお出迎え。今見ても奇抜なデザイン。大阪万博は1970年開催なので自分はまだ生まれていないがこの塔の姿は子供の頃からよく知っている。今日は塔の内部に入るが16時からの予約(内部観覧は要予約制)なので少し時間がある。パビリオン(旧鉄鋼館)へ行って大阪万博夢の跡を偲ぶことにする。

 

パビリオンはまた別料金がかかる。が内部には貴重な当時の資料がたくさんあるので楽しめる。来場者数が83万人を超えた日もあったと知り、今どれほど大規模な国家プロジェクトを開催したとしてもそこまでの来場者は見込めないだろうと隔世の感を抱く。インターネットによる情報革命が起きる前の、旧時代の出来事だ。

 

内部は基本的に撮影可能なので撮りまくった。でもヴァーチャルドヤ街暮らしお姉さんの日雇礼子さんによると商用利用はNGとのこと。

 


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俺のこのブログが商用利用に該当するかどうかわからんが一応掲載はやめておく。未見の方の楽しみを奪うことにもなるし。展示はかなり充実していた。俺は聞き流してしまったがIMAXの原型になったスペースシアターの1008個のスピーカーによる当時の音響再現もある。電気自動車、電動自転車、LAN、UCCコーヒー、フランスパンなどがこの万博から生まれたという。

太陽の塔見学までの時間つぶしのつもりだったが時間が足りなく、最後の方は駆け足になってしまった。

当時の模型を見ると大阪万博はこんなに大規模だったのかと驚きを禁じ得ない。今は一切の面影を失い殺風景な公園の景色が広がるばかり。高度経済成長期の日本には金も勢いもあった。

 

太陽の塔の内部見学者は予約時間の20分前までにエントランスに来いとの案内だったので向かう。園内はかなり広い。桜がたくさん。広場では翌日開催されるイベントの設営をしていた。

 

塔の背中側からエントランスに入れる。高さ70メートル、基底部の直径20メートル、腕の長さ25メートル。正面の塔中央にある「太陽の顔」は現在を、頂部の「黄金の顔」は未来を、背面の「黒い太陽」は過去を象徴しているという。過去、現在、未来が一体になっている。

 

時間より早めに到着したら空いているからとすぐに案内された。予約制にして人数を制限しているのは建築基準法の絡みらしい。この塔は2016年に耐震補強工事を行い、内部公開は2018年から始まった。

内部は1階部分のみ誰でも撮影可。それ以上の撮影を希望する場合は500円の課金が必要。自分は無課金だったので1階部分のみ撮影。内部には生命の樹が聳え、上層へ伸びるにつれ生命が少しずつ進化の過程をたどっていく様子が表現されている。生命は未来へと至る過程でヒトをも超越する。

内部についても日雇礼子さんに倣って「この先は君の目で確かめてくれ!」としておく。公式サイトでネタバレしちゃってるので俺ごときが何を…だが、俺自身、何も知らない状態で見たらもっと感動できただろうなーという思いがあるので。

パンフレットを見ると1970年の公開当時は展示の規模がもっと大きく、現在見られるのは当時の一部でしかない。残念。

 

ショップで太陽の塔のフィギュアを買おうと思ったら欠品、入荷未定だった。仕方ないので小さいのを購入。ついでに岡本太郎傑作選というガチャ的なフィギュアも買った。エヴァ使徒っぽいこどもの樹が出た。

 

モノレールに乗って移動する前に駅そばのくくるでたこ焼きを買いイートインで食べる。一緒にビールも。久々に飲んだら旨くて感動。たこ焼きはかなり柔らかくふわふわしていて、普段食べ慣れた、表面が焼かれてカリッとしている銀だことは違っていた。

再びモノレールに乗って千里中央へ戻る。小雨がぱらつく中、千里阪急ホテルにチェックイン。このホテル、1970年の万博と同年に開業し、2度目の大阪万博が開催される来年、閉館するという。内部はかなり広く油断すると迷いそう。

 

夕食をどうするか迷った末、近くにしんぱち食堂があるのを発見し、焼き魚が食べたかったので行くことに。ヤマダ電機の4階。新宿と町田のしんぱち食堂しか行ったことがなかったのでテーブル席がたくさんある広い店内に驚いた。毎回食べるサーモンハラス定食とビールが150円だったので一緒に注文。

 

ホテルへの帰り道の風景。こういうまっすぐ連なるバス停留所って関東で見かけないので新鮮だった。関東は大抵ロータリーになっている。

 

この日の歩数16000歩。移動時間が多く疲れたので早めに就寝。

 

 

2日目。

朝食付きプランだったので昨日食べられなかった野菜を意識的に摂る。昼飯抜きになっても大丈夫なようにたくさん食べておく。

 

チェックアウトして今日も再びモノレールで万博記念公園へ。昨日行った太陽の塔の内部見学チケットには公園の入園料のほか日本庭園の料金も含まれているので、当初はそちらも回る予定でいた。でも時間が足りず、足が疲れていたのもあり、諦めてしまった。もったいない。上の動画で言っているように、公園内を回り尽くすには「おやつの時間からではとても無理」だ。

 

今回の日程は天気が悪い予報だったので屋内の観光をメインに計画していた。2日目のこの日はみんぱくこと国立民俗学博物館へ。ここも昨日のうちに行きたかったが、人によっては半日いられるほどの展示量だと聞いていたのでまず無理だろうとあらかじめ思ってはいた。案の定、昨日はそんな時間的余裕はなかった。

 

午前10時少し前、万博公園駅を降りると、土曜日だからか、それともイベントがあるからか、昨日とは比較にならないほどの人出。小雨が降るなか大勢が公園へと入っていく。太陽の塔内部見学の当日券売り場は行列。知らずに来たのだがこの日は関西文化の日みんぱくの常設展は無料だった。ついてる。昨日設営していたイベント広場はすでにたくさんの人で賑わっていた。

 

まだ時間が早かったからか、最初のうち人は少なめだった。が、レポートの課題が出されたらしく用紙を持った大学生の姿が時間の経過とともに目立つようになりベンチはほぼ彼らの独占状態に。そりゃあ入館無料だったらこの日を狙って来るよな。

 

自分がみんぱくを知り、興味を持ったのはこちらの記事がはてブでスターを集めていたのがきっかけ。日雇礼子さんだったりデイリーポータルZだったり、俺のアンテナはネット頼りなところがあるな…。

 

dailyportalz.jp

 

実際展示のボリュームが凄すぎる。最後の方の東アジアコーナーは急ぎ足になるというのも頷ける。オセアニアから始まってアメリカ、アフリカ、ヨーロッパ…アジアにたどり着く前にかなり疲れる。いつになったらアジアになるの…という気持ちに。最後が日本で、日本をじっくり見たかったのにたどり着いたころには疲れきっててほぼ流し見になってしまった。

 

最初のオセアニアでもうお腹いっぱいになりかねないほどの質と量。仮面の展示の充実度が凄い。最初のうちこそ説明書きを一つ一つ読み、ビデオは視聴し、とやっていたけどすぐにこのペースだと今日一日がここだけで終わってしまうと気づいたのでやめた。集中力もね、ぶっ通しだと続きませんよ。こちとらおっさんだし。見るなら、今日はこのエリアって決めて何回かに分けて見るのが正解だと思いますね。

 

自分としては生活の歴史に属する展示より、日常を逸脱した信仰や儀式の展示、そこで示される人間のイマジネーションに面白みを感じた。

 

後半かなり流し気味になったもののそれでも滞在時間2時間半。全然時間が足りない。改めて見に来たいと思った。

 

時間的にエキスポシティで昼食にしてもよかったが、朝食をたくさん食べたせいか昼を過ぎても空腹感はなかったので開催中の塩田千春「つながる私」展を見に中之島美術館へ移動することにした。電車を乗り継ぐこと1時間ちょっと。

 

道中で発見。

 

で、美術館に着いたんだけど、チケット売り場も入場エスカレーター前も行列ができていた。せっかく来たけどゆっくり見られるんかこれ…と弱気になり、迷った末、撤退。今夜のホテルがある難波方面へ向かう。

 

淀屋橋駅まで歩いて行ってから御堂筋線で心斎橋まで行き、心斎橋から道頓堀、難波へと観光がてら歩いて行くつもりだったが、淀屋橋駅へ向かって歩いていると知らない土地を観光している気分が高まり、同行者がせっかく大阪まで来たんだから歩きたいと言ったのもあり、電車に乗るのをやめて歩いて南下する。…が、しばらくして後悔。さすがに距離が長すぎる。だんだん足が痛くなってきた。雨が降らなかったのが幸い。

 

行ったことのない人間が大阪と聞くと、グリコの看板がある道頓堀、通天閣、食い倒れ人形ってイメージだったけど実際に歩くと船場センタービルのあたりとか高層ビルが立ち並んでいて全然イメージと違う。丸の内のオフィス街によく似た街並み。でも歩道も車道も丸の内より広い分開放感があってストレスを感じない。モダンな高層ビルや路面店の間に大きい寺が出てきたりするのが新鮮。心斎橋のあたりはハイブランド路面店が軒を連ねており銀座のよう。このあたりから人が増えてきて歩きづらくなった。

 

道頓堀はやばかった。人多過ぎ。えびす橋から商店街のあたり、今日はお祭りですか? ってレベルの人混みで恐怖を感じたほど。幼児と一緒だったら手をつないでないとはぐれちゃいそう。土曜日だったから? それともいつもこんななの?

 

このとき17時少し前。さすがに腹が減ってきたので美津のというお好み焼き屋へ。有名店らしく15分ほど並んだ。

 

山芋焼きとモダン焼きのセットを注文。あとビールとレモンサワー。カウンター席、お好み焼きはスタッフが目の前の鉄板で焼いてくれる。どちらも旨かったけれど味付けはソースとマヨネーズだからね、昨日のくくるのたこ焼きもそうだけど食べて衝撃を受けるというほどのものではない。そこは幻想を抱き過ぎない方がいい。美味しいお好み焼き、である。

 

食後、すぐ前にあったレトロな喫茶店アメリカンへ入り、コーヒーとケーキを食す。この日は俺の誕生日だったのでケーキなのである。店内撮影禁止とあったので写真は撮っていない(食べ物は撮影してもよかったみたいだがトラブっても面倒なので撮らなかった)。

 

飯を食って落ち着いたので難波へ向かう。道頓堀から難波まではかなりの繁華街で人が多かった。

テルモントレ グラスミア大阪へチェックイン。

31階の部屋からの夜景。大阪、800万人以上が暮らす大都会。その生活の光。

 

夕飯、お好み焼きだけだと量的に足りなかったので少し歩いたところにあるKASUYAへ行き牛すじかすうどんを食べた。かすとは小腸を揚げたもの。汁はアチアチ、甘味があって食べやすい。うどんだから優しい味わい。

 

この日の歩数22000歩。歩き過ぎてかなり疲れた。BS NHK筒井康隆特集を見たのち就寝。

 

 

3日目。

9時前にチェックアウト。ホテルの朝食は一人4500円と言われとてもとても俺なんかが行っていい場所ではなかったので近くのすき家で朝食。ベーコンエッグ定食420円。

 

大きな獅子の顔がある難波八坂神社へお参り。

 

当初、3日目は南海線今宮戎まで行き今宮戎神社へお参り、スーパー玉出を覗く、通天閣へ行くというルートを考えていたが、気乗りがせず(理由は省略)、まだ時間が早かったので今日は並ばずに済むのではとの希望から昨日諦めた中之島美術館へ再度向かう。

 

チケット購入、入場、少し並んだけどトータル15分かそこらだったので思ったほど時間を取られなかった。ロッカーにも空きがあった。

 


塩田千春は東京都現代美術館で見た「日本現代美術私観」で知った。この美術展は俺に現代美術の面白さを教えてくれた。

 

hayasinonakanozou.hatenablog.com

 

ロープと紙で作られた「つながる輪」が圧巻。でも感性の乏しい俺はこれを見てもああ綺麗とかこういうふうに表現できるんだと思うのがやっと。ただデザインやフォルムや陰影に美しさを見出すばかり。目眩を誘われるようなところもある。赤って色が見ていて前向きにさせてくれるようでもある。現代美術は俺にとって、プルーストが言うところの世界観の刷新をもたらしてくれる契機。わからずとも見る意味はおおいにある。

 

美術館には1時間半ほど滞在。淀屋橋まで歩いて移動し、駅前のべローチェで一服。このとき、美術館で一度iPhoneを落としたのだがそのときケースを割ってしまっていたのに気づく。よりにもよってカメラのレンズのところ。やっちまったかーと恐る恐るケースを外すと本体のレンズは無事だったので安堵。アップルケアに入ってないので割れていたら高額出費になるところだった。セリアで買ったケースが守ってくれた。セリアは神。このあとまた同じものを買い直して付けた。

 

一服後、新大阪駅へ移動。この日も構内はかなりの混雑。

 

らーめん しおじで早めの昼食。塩らーめん。馬鹿舌の俺でもわかる蛤出汁。このラーメンが大阪で食ったうちいちばん旨い食事だったかもしれない。それくらい俺の好みの味だった。

 

家族へのお土産として月化粧を、車内でつまむ用として紅しょうがの串を購入。トイレが近くなったら嫌なので酒の代わりにオロナミンC。行きに買ったから帰りはシンカンセンスゴイカタイアイスの購入はなし。三河安城までカチカチか試すべきだったか? 新幹線は定刻通りに新大阪駅を出発し定刻通りに東京駅に到着。

 

串カツ食えなかったですね、というわけで帰り道の途中、串カツ田中に寄って打ち上げ。

初めて来たけどいいお店だと思った。揚げたてはやはり旨い。ラム串がとくによかった。久々に飲み屋に入ったけど日曜夜でも店内の喧騒がすごい。2杯ほど飲んで解散した。

 

 

太陽の塔みんぱく中之島美術館と今回の大阪旅行はほぼミュージアムめぐりになった。時間があれば大阪市立東洋陶磁美術館で油滴天目茶碗を見てみたかったがなかったのだから仕方ない。全然時間が足りなかったのでもっとエリアを絞るべきだった。というか万博記念公園周辺を観光するだけでも3日が必要だったのでは? 太陽の塔、パビリオンで半日、みんぱく、日本庭園で1日、ニフレルとエキスポシティで半日。エキスポシティの109シネマズにある日本で池袋に次いで2番目に大きいIMAXシアターで『グラディエーター2』が見たかった。

 

実際に行ってみないとその土地の規模や移動にかかる時間はなかなかわからない。エリアを絞るべきだったという今回の反省は次回以降に活かせばいい。

 

 

お土産。

 

 

*1:想像していたよりスペースが狭かった