と思ってしまうくらいハマっていた。
自分、マーヴェルとか全然知らない。見てないから。
この映画も前2作は見ていない。
だが少し前にジェームズ・ガン監督の『極悪党、集結』が評判いいのを知りどんなもんかと配信で見てみたらあまりに面白すぎてぶっ飛んだ。自宅の75インチスクリーンで見終えて呆然。
ああこれ近所の映画館でかかってたんだから行けばよかった、と激しく後悔。『ローガン』でも同じ後悔をしているので二度目。アメコミとか興味ねえし…なんて色眼鏡で判断するもんじゃない。『ローガン』も『極悪党、集結』もともにジャンルを超えたスーパーエンタメ映画だった。
ジェームズ・ガン監督作品なら間違いあるまい。過去の後悔から学習し『ガーディアンズ3』は映画館へ行くことにした。
4DX3Dを選択したのはGW中で席が混雑するのが鬱陶しかった*1のと、無印の4DXは監督自身が監修したので臨場感が半端なかったというのを以前どこかで読んだ記憶があったため。
この『3』の4DXも監督が監修したのかは知らないがめちゃくちゃ内容とリンクしていて素晴らしかった。
映画自体を楽しむというより遊園地のアトラクション的な付加価値を訴求するもの、というのが自分の4DXの印象。IMAXやドルビーシネマみたいな画角、画質、音響がマシマシになるわけじゃない。映画を体験として楽しむアトラクション。席が動いたりする分逆に映画に集中できず内容を満喫できないまである。4DXを選ぶなら一度通常シアターで見て内容を知ってからの方が楽しめそうとも思っている。
自分の4DX初体験は『シン・ゴジラ』だった。そのあと『Fate HF』をはじめ『ダンケルク』や『トップガン・マーヴェリック』や最近だと『スーパーマリオ』(これは3D)も見た。
『トップガン』はかなり内容と4DXの特性がマッチしていて楽しかったけれども中には4DXにしては控えめすぎるような──上映前のデモに負けてるような──映画もあった。何とは言わないが。
だが『ガーディアンズ3』は前述のとおり内容とシートの動きがかなりリンクしていた。
4DXのために撮ったんじゃないのと思えるようなシーンすらあった*2。
序盤で攻めてきた敵とバトルになるがそのシーンからよく動くのでずり落ちそうに。宇宙船の操縦シーンもその場にいるかのような臨場感(大袈裟か?)。
友だちの命を救うために頑張る、というシンプルなストーリーのため理解が楽で体験が鑑賞の邪魔にならないのもいい。
3Dもハマっていた。序盤のアダムがすっ飛んでくるシーン、砲台がこっち向くシーン、銃弾で体に開いた穴から奥へとシームレスにカメラが移動するシーンなんかはよくマッチしていた。
初めてこのシリーズを見た人間としては、とにかく世界観がユニークでびっくりした。スターウォーズのもっと上を行くようなグロと紙一重な人物造形の数々。
ロケットの昔の仲間たちの改造された姿、とくにうさぎと昆虫をミックスしたようなフロア、皮膚か内臓のような生物っぽい敵基地(ちょっとメイドインアビスみあったな)、半獣半人または半獣半メカなカウンターアースの住人や敵兵──いや、初見の人間としてはネビュラやマンティスだって「なんだこいつら」と思うような個性的なデザイン*3をしていて、この世界観はすげーなと感嘆した。
アクションもかなり激しくてよかった。
序盤のノーウェアでのアダムとのバトルや終盤の宇宙船内での乱戦は息を詰めて見てしまった。とくに後者は流れるようにカメラが各キャラを追いかけていくのが見ていて気持ちよかった。それぞれがカッコいいアクションを披露、締めのガモーラの双剣(だったと思う)の斬撃が最高にクールで、このシーン見ている最中「すげー…超かっけー…」と自然と声が出た。
ユニークなキャラや世界観。
ド派手なアクション。
この二つによる「画の強さ」、これがこの映画の特徴だと思う。
4DX3Dだと臨場感を持って楽しめる。
自分の見た映画館では4DXは吹替版しかなかった。字幕で見たい派と意見が分かれそうだが吹替だと画面に集中できるので、以前は字幕派だったがおっさんになった今は吹替もいいなと思っている。
それに字幕より吹替の方がセリフを長くできるぶん話を理解しやすい。声を誰がやるかは重要だけれども。
この映画はロケットにちょっと違和感あったくらいであとは全員ハマっていた。マンティスの声が可愛くて上手いので声優誰だろうと思ってたら秋元才加さんだった。
IMAXで見たらどうなんだろう。
『トップガンマーヴェリック』は2回目をIMAXで見たら音響が凄まじく画面はド迫力で初見時を超えるほど感動したものだが*4『ガーディアンズ3』もそうかな。4DX3Dかなりよかったのでこれを超えるのは難しそうにも思うが。
あんまりこういうこと言いたくないけど現時点では圧倒的に今年のベスト映画。