東京都薬用植物園と江戸東京たてもの園を散歩してきた

東大和市にある東京都薬用植物園でケシが期間限定公開されていると知り、生で見たくなり行ってみることにした。

www.tmiph.metro.tokyo.lg.jp

 

小平駅で同行者とともに拝島線を待っていたら見覚えのあるデザインのラッピング電車が入線してきたので思わず驚きの声を上げてしまった。

ドラえもん? ドラえもん

 

車内も凝っている。

やばい。46歳の独身中年、テンション爆上がり。
当方、ドラえもんファンである。いやアニメは何十年も見ていないので昔の、『日本誕生』までのファン。

hayasinonakanozou.hatenablog.com

 

東大和市駅に到着。

東京都薬用植物園は駅を出て少し歩けばすぐに着く。

ありがたいことに入園無料だった。

 

園内はこんな感じ。花よりも葉の緑が全体的に目立つ。

治療薬、漢方薬、違法ドラッグの原料となる薬草を栽培している施設。

化合物のうち体にプラスに作用するものが薬、マイナスに作用するものが毒、という認識でいるが正しいのかどうか。

 

M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROとiPhone 12miniで撮影。

藤は終わりかけだった。

 

サンザシ。

臭い。でも虫がたくさん。ということは惹きつける匂いなのか。

 

目当てのケシは厳重に管理されたスペースに。

 

初めて見たがポピーそっくりじゃないか。

 

こっちが離れた場所で栽培されていたアイスランドポピー

花の色が違うとしか見分けがつかん。いや赤いアイスランドポピーもあるし。

園内の表示によるとアイスランドポピーは「法律で規制されていないけし」なだけで立派にケシ科ケシ属の花だという。

 

見分け方。

いやあ、勉強になるなあ。

野生に生えていることがあるから注意してね、との案内もあり。

そういえば数日前にこんなまとめ記事があった。

togetter.com

 

ヒトツバタゴ。別名ナンジャモンジャ。

 

寄り。

 

こんなん見上げながら木陰のベンチで一休み。なんと贅沢な時間。
園内に人は多くない。高齢者が目立つ。近所から散歩がてら歩いてきてここで知人とおしゃべりする、そんな憩いの場としてうってつけと思える。

 

一輪の花の可憐な風情が「お前も生きて行け。」と僕に囁くのだ、と書いたのは小山清だった。

お前も生きて行け。

 

俺には聞こえないが何か歌っているようだ。

 

笑ってる。陽気な性格のようだ。

 

温室にて。ブーゲンヴィレア サンデリアナ。エロい。

花はエロい、と教えてくれたのはプルーストだった。

 

ムユウジュ(無憂樹)。

仏教の三大聖木の一つ。あとの二つは菩提樹沙羅双樹

 

カカオの実が木になってるところ初めて見たけど、人が接着剤でくっつけたみたいでちょっと可笑しかった。

自然の面白さ。神様はデザインのアイデアを無限に持っている。

 

屋外の花壇にて。ネモフィラ

 

このツートンカラータイプは初めて見た。

 

1時間ほど滞在して出る。まだ昼前。

小平駅まで戻って花小金井駅まで移動。

 

駅から歩くこと30分ほど? 都立小金井公園内にある江戸東京たてもの園へ。

江戸、明治、大正、昭和初期の建造物を復元・保存・展示している施設。

www.tatemonoen.jp

日中の最高気温28℃の予報、薄手のパーカを着ていたが歩いているだけで汗ばんでくる。

入園料400円のところJAF割引で320円になった。嬉しい。

 

空腹だったので入ってすぐのところに停まっていたキッチンカーでクレープを購入。マンゴーホイップ。同行者とシェアした。おっさんおばさんがクレープをシェア。
クレープを食うなんて30年以上ぶりではなかろうか。

しっとりしているクレープ生地は食感がよくて好き。パイ生地はポロポロ落ちるし喉が乾くしで好きじゃない。

 

昭和17年に品川区大崎に建てられた、建築家前川國男の自宅。今見てもモダンな造りでかっこいい。上野の東京文化会館を作った人。

 

昭和12年板橋区常盤台に建てられた写真館、常盤台写真場2階の撮影スタジオ。

昔のちょっといい家庭は年に一度親族で集まって写真館で記念撮影をしたという。映画『あのこは貴族』にもそんなシーンがある。それとは違うが映画『八日目の蝉』の写真館のシーンは泣けた。

昭和27年に港区麻布に建てられた三井八郎右衛門邸のシャンデリア。三井八郎右衛門って三井財閥の総領が代々名乗った世襲の名だそう。

この家はかなり広くて内装も凝っていた。けど意外とフォトジェニックな空間は少なかった。

 

目玉の建築はここか。高橋是清邸。2.26事件の現場でもある。

 

ガイドの方曰く、諸説あるようだが2階のこの部屋が現場となったのではないかと言われているそう。いや、まあ、復元だが。

 

翻る鯉のぼり。

 

都電7500形。中に入れる。内装は床が板張り。シートはクッション。元々は板のベンチだったのだろう。

 

ボンネットバス。こちらは乗れない。タイヤめちゃでかい。

 

園の東側は主に商店の建物が並ぶ通りになっている。

 

明治初期、神田にあった武居三省堂三省堂といっても本屋ではない。文具店。

 

明治前期の仕立屋。

 

昭和初期の銭湯。ちなみに女湯(どうでもいい情報)。真ん中の湯船がかなり深い(さらにどうでもいい情報)。男湯には富士山が描かれていた。

写真だと全然人がいないように見えるが、ここに限らず、人がちょうどいないタイミングで撮っているだけで実際にはどの建物にもそこそこ人がいた。とはいえ園内はかなり広いので希釈されてストレスは感じない。

 

時代劇のセットみたい。

 

園内のうどん屋で遅い昼食。おろしうどん750円。

少しぶらぶらしていたら4時近くなったので帰ることに。

 

朝10時から散歩を初めて午後4時まで。植物園は無料、たてもの園は割引利用で一人320円。電車賃は別として半日をこれだけの金額で楽しめるのは東京という都市の文化資本の高さだろう。文化資本の使い方間違ってるか? 

 

江戸東京たてもの園なんて施設があることは前日まで知らなかった。薬用植物園周辺のマップを見ていて見つけたのでついでに行ってみることにしたのだ。ネットで面白そうなスポットを検索すると(たとえば「地名 観光」とかで検索)みんな同じことをするから人が集中しがち。大型連休中はとくに。なので地図を見て行き先を決めると、割と地元の人たちは知っているけど観光地としてはマイナーなスポットが見つかるように思う。ネットを見るのではなく地図を見る。東京に限らず埼玉でも結構あちこちに、意外と近所にも、博物館や公園があったりする。人で混雑するシーズンはそういう場所でお金をかけずに静かに楽しむのがストレスなくていいのではないだろうか。渋滞の中、混むとわかっている観光地へ、シーズン価格で旅行に行く、というのは俺の好みじゃない。

 

今日の場合、植物園はガラガラだったが小金井公園はかなりの人で賑わってはいた。しかしとにかく広いので人の多さがまったくと言っていいほど気にならない。小金井、初めて来たけど結構住みやすくていいところなんじゃないか。大勢の子供たちが元気に公園内で遊び回っていたのが印象的だった。

 

連休三日目。初日は山を登り、二日目は伊藤潤二の展覧会へ行き、今日は植物と建物を見学しながら散歩。当初の予定ではGW中に行きたい美術展がもう一つあるので暦上平日のどこかで訪問したい。この三日間、毎日だいぶ歩いたので明日は休養にあてる。

 

 

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