『ファナティック ハリウッドの狂愛者』を見た

トラボルタが映画オタクを演じるというので見てきた。内容としては有名な『ミザリー』と同じような流れ。憧れの俳優への思いが昂じるあまり暴走していくファンの怖さを描いている。本作のキモはトラボルタの怪演だろう。ファッションはオタク然とした柄シャツとハーフパンツ。耳を擦って臭いをかぐクセ。落ち着きなく前後に体を揺らすクセ。気持ち悪くて、見ていてイライラしてくる。いい演技。しかしトラボルタの怪演以外特筆すべきものはない。憧れの人物から拒まれ、逆上して異常行動に出る、というオーソドックスな展開。簡単に侵入できるセレブの家のお粗末さ。キモいオタクなのに若くて可愛いガールフレンドがいる不思議さ。このガールフレンドがまたいい味を出していて、セレブの住居を投稿できるアプリをトラボルタに教えながら、彼がそれを利用すると激怒する。そんなアプリを教えれば彼がどういう行動に出るか簡単に予想できるだろうに、なんだこの茶番は。路上パフォーマーの悪友の存在は何だったのか。客を騙して金を巻き上げているハリウッドの暗喩か? 途中から登場しなくなってよくわからない。ハウスメイドの死を不自然に放置していると思ったら、最後になって活用。あれは俳優の正当防衛だろう。そしてとって付けたようなラスト。「僕はストーカーじゃない!」って、どう見てもストーカーなんだが、当事者の無自覚さを表しているのか。90分程度の割に長く感じる映画だった。

 

今日は台風の影響による雨の心配があったため、いつもなら電車で行くイオンシネマへ車で行ったのだが、ひどい渋滞にはまって通常の倍近い時間が掛かり着くまでにうんざりした。到着した時は若干の頭痛。渋滞と、朝から何も食べていない空腹、映画はつまらない、と三重苦。これまでは今日のように少し離れた場所にある映画館へも行っていたが、だんだん行くのが億劫になってきた。もう近所にある映画館でだけ見て、そこで見られないのは配信でいいんじゃないか、という気持ちが強くなってきている。