超絶エンタメ映画『RRR』を見た


初めて見たインド映画かもしれない。『バーフバリ』は30分くらい見たが濃すぎて途中で見るのをよした記憶がある。ここぞという場面でわざとらしいスローモーション演出されると笑ってしまう。このシーン注目、みたいな鬱陶しさも少し感じる。『T34』にもスロー演出あったっけ。『バーフバリ』がそうだったようにこの映画も俺向きじゃないだろうとスルーするつもりだったんだが…なぜ見ることにしたんだろう? Twitterではかなり好評のようでその影響を受けたのかな*1? 3時間オーバーの上映時間で途中インターミッションが入るのに日本ではそのまま上映が続くのはなぜか、みたいな配給会社へのインタビュー記事を読んで興味をもったのか? 町山さんが「たまむすび」で「『トップガン マーヴェリック』以上に面白い」と紹介したからか*2? 忘れた。

 

金曜午後の回で20人くらい。3時間の上映なので事前にカフェインを控えた。とくに膀胱に無理はなかった。何人かは上映中に立って行った。

 

最初に感想を書くなら、見てよかった。これに尽きる。途轍もないエンタメ映画。ストーリーは単純、少女を攫った悪いやつらに殴り込みをかける。以上、おわり。アクションがとにかく凄い。序盤の、橋の上から川に落ちた少年を助けるシーンの派手さにマスクの下でニヤニヤが止まらなかった。猛獣を引き連れての殴り込み、肩車してのバトルも見応えあり。ここぞという場面ではスローモーションになってノリノリな音楽がガンガンかかる。ド派手なアクションシーンとそれを盛り上げる音楽、『RRR』を見ていて感じる高揚感、陶酔感ってMV的な作法で作られているのかなあと思った。感情をめちゃくちゃ揺さぶられる。もちろんダンスシーンもあり。ナトゥを踊るシーンは踊りも音楽もカッコいい。あのシーンはまさしくMVだったな。ストーリーは単純な勧善懲悪、インド人を差別するイギリス人を迷いなくブッ殺すという、これも逆転した差別では? というような話でそこに深みはまったくない。小難しいことは抜きにして現実を忘れ、スクリーンに映し出される夢に没頭することを第一義に作られたような映画。いや、一応史実を元にしているらしいから見る人が見れば深読みもできるのかもしれない。歌にヒンドゥーの神の名が出てきたり、エンドロールでもなんか歴史上の人物みたいなのがいっぱい出てきて、エンタメとはいえ信仰や歴史を蔑ろにしないというか、その地続きと見るのがインドの文化なのかなと思ったりもした。

 

すげえ面白い映画なのは間違いない。近くの映画館で見られるなら見ておいた方がいいと思う。あの迫力は映画館のスクリーンと音響設備があってこそ味わえる。俺ももう一度見られるなら見たい。見ている最中の満足度で言えば今年見た映画で一番かもしれない。ただ、あまりにも親切に綺麗に作られているので見終わってしまうとあまり印象に残らないんだよな。引きずるものがないというか。

 

*1:ツイッターは基本声の大きい人が目立つので全然あてにならないが影響は受ける

*2:見終わって再度町山さんの紹介を聞いたら結構話を盛っていた