「約束の地」、東松山で焼肉を食う

少し前に寒くて体調が悪いと書いた。

でもこの記事書いて気持ちの整理? がついたのか、洗車と部屋の掃除は実行した。できた。がんばった。えらい。

hayasinonakanozou.hatenablog.com

 

しかしベースとしてだめなのは依然継続中で、今も全然。

とにかく何かをやる気が起きない。だるくてしようがない。

ベッドに横になってだらだらスマホいじって過去にブックマークしたお気に入り記事をえんえん読んだりXで検索したり(何を検索したかは後述)しているうちに時間だけが過ぎていく。

 

読んだ本の感想、久々に読み返した自分にとってのオールタイムベスト小説、増田みず子の『シングル・セル』についてちょっとこのブログに書いておきたいんだけどその気が起きず、先延ばしてる。先延ばしてるうちに感動が薄れ記憶も曖昧になってきた。忘れたら忘れたでまた読み返せばいいだけのことだが。

 

今週は月曜休みで仕事が四日だし、予報だと火・水・木は春の陽気になるみたいだし、来週末三連休だし、給料も出るし、少しは体調やメンタルがマシになってくれるといいが、どうだろうか。花粉の影響もあるのかな。アレジオンを飲んでるのに鼻がむず痒く、くしゃみがよく出る。

例年、冬は不調になるが今年はとくにひどいような。加齢のせいか。新年から世の中いろいろあったせいか。両方か。

 

先だって読んだ増田みず子の『小説』は19年ぶりの新刊だった。

そして今月はビクトル・エリセ監督31年ぶりの新作『瞳をとじて』が公開される(この記事を書いている今、すでに見終えた)。

20年以上も昔に俺が感動した作品を制作してくれた創作者たちの久々の元気な姿に懐かしさと嬉しさがこみ上げてきた。それをきっかけに、というのでもないだろうが、ふと、昔自分が(勝手に)お世話になった、にも関わらずいつからか疎遠になった創作者の方々の現在の活躍を知りたくなり、Xでいろいろ検索してみた。

 

その中の一人に小説家のベニー松山がいた。ご本人のアカウントを見ると今はサガ新作のシナリオを制作してるよう。驚くべきことに、令和の今、『隣り合わせの灰と青春』がコミカライズされている。ついーっと画面をスクロールさせていったら東松山市焼肉屋に行ったと、そしてすげー旨い店だったというポストを見て操作する手が止まった。ベニー松山が埼玉に来た? 東松山がなぜ「約束の地」なのかはわからんかったが、先週末、ちょうどそっち方面へ出かける予定があり、焼肉食えば少しは元気でるかもしれないとの期待が急にわき、これも何かの縁、導きだろうと思い行ってみることにした。念のため電話で予約。お店の名前は焼肉ヤンバン。

tabelog.com

インスタグラムはアカウントを削除したため見られないので食べログをリンクとして貼っておく。

 

焼肉はあまり行く機会がない。会社の人たちとたまに、プライベートで女の人とたまに、合わせても年に3回か4回くらい。普段の外食はチェーン店かフードコートが多い。個人経営の店へ行くのはラーメン屋くらいだがラーメン屋自体最近はめっきり行かなくなってしまった。加齢とともに食い物の好みは変わる。

 

最寄駅は東武東上線森林公園駅か。そこから徒歩だと結構距離があるので車利用が便利だろう。駐車場は15台くらい? 少し前にリニューアルしたらしく店内はとても綺麗だった。トイレも綺麗だった。ネットのクチコミ投稿を見るに全席個室のよう。自分たち(同行者と二人)はテーブル席に通された。

 

まずはカルビとタン塩と馬刺しとサンチュとサラダを注文。飲み物は烏龍茶。ぽん酢サワーというのがあったので、外食で相手ありなら晩酌にならないし、車じゃなければ注文したんだが。

 

運ばれてきたタンが並なのに分厚くてびっくりした。焼いた肉をサンチュで巻いて食うのが至高。毎回焼肉屋来るとやる。旨過ぎて大声で「うま!」と叫びたくなった。あとでちょっと調べたらタンの旨さに定評があるお店みたい。カルビやロースももちろんよかったがタンが頭一つ抜けていた印象。タン塩上はもっと旨かったのだろうか。再度検証の余地あり。

 

馬刺しは同行者の趣味。そのあとの梅ミノとセンマイも同様。なんか彼女、生とか内臓系が好きで、俺には理解できない。せめてレバーにしてくれ。俺の好みとしてロースも頼んだ。俺はオーソドックスに、カルビ、ロース、タンが好き。シメにクッパ

 

俺は食事に関してはわりと保守的。一回の食事で食べられる量が決まっている以上、冒険はしたくないという考えの持ち主。ファミレスとか行くとほぼ毎回同じメニューを注文する。それだと世界は広がらないのだろうが…。

 

90分ほど滞在。最初のうちは静かだったが日が暮れるにつれ客が続々と増えてきて帰るころには店内はだいぶ賑やかになった。肉だけならなんてことないが米、というか炭水化物を摂ると途端に腹が膨れる。クッパは一つ注文して二人でシェアするくらいでちょうどよかったかもしれない。会計は2名で1万円ほど。

 

元気が出たかどうかはよくわからんが旨いものを食ったことによる幸福感は味わった。ベニー松山に感謝。俺の中のお気に入りのお店としてクリップしておく。また行きたい。

 

 

『隣り合わせの灰と青春』や『風よ。龍に届いているか』もいいけれど俺は短編「不死王」が好き。中学生のときアンソロジー中の一編として読んで深い感銘を受けた。これがベニー松山との出会いだった。不死エルフと人造不死者の対峙。その狭間にいる人間の戦士。『葬送のフリーレン』とも通じるテーマがある。