2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

映画『アオラレ』を見たが…

unhingedが原題。頭のネジぶっ飛び野郎みたいな感じか。スピルバーグの『激突!』を思い出させる、逆ギレ煽られスリラー。スピルバーグの煽り運転手には背景がなくそれがゆえに不気味さがあった(煽ってくる反面、子供たちに道を譲る。車から降りてこない)…

金すなわち精神安定剤

こんな記事があったのでブックマークした。 仕事がなく貯金も尽きかけた時、恐怖に襲われ1日中布団の中で震えていた「裏バイトの広告が魅力的に見える」「悪い方にしか頭が切り替えられない」 - Togetter 入ってくる金の有無が精神衛生を大きく左右する。収…

近年で一番の怪作『茜色に焼かれる』を見た

約1ヶ月半ぶりの映画館ですごいものを見てしまった。予告編を見た限りでは昨今のコロナ禍における社会問題諸々を描いたドラマと思えたのだが、実際に見ると、なんというのか、そうはそうだがその枠に収まりきらない怪作としか言いようのない映画だった。こ…

『ベルセルク』と私。あるいは「祈るな、祈れば手が塞がる」

三浦建太郎の突然の訃報。こんなにもショックを受けるとは実際にその報に接するまで自分でも想像だにしなかった。今年一番の衝撃かもしれない。一昨日は田村正和の訃報。昨日は星野源と新垣結衣の結婚。そして今日は三浦建太郎の訃報と物凄い三日間となった。…

永江朗『51歳からの読書術』を読んだ

51歳からの読書術―ほんとうの読書は中年を過ぎてから 作者:永江 朗 発売日: 2016/02/01 メディア: 単行本 中年に関する本として選択。著者個人の読書の方法論。扱われるのはほぼ文芸作品のみ。しかし読書のスタイルとして本書の内容は文芸以外の読書にも適用…

桐野夏生『夜の谷を行く』を読んだ

夜の谷を行く (文春文庫) 作者:桐野 夏生 発売日: 2020/03/10 メディア: Kindle版 主人公の西村啓子は60代の年金生活者。かつては連合赤軍の末端メンバーの一人だった。山岳ベース事件の最中、もう一人の女性とともに下山して逮捕、起訴された過去を持つ。有…

2021年ゴールデンウィークまとめ

昨年に引き続き新型コロナウィルス感染拡大を受けステイホームが推奨されたゴールデンウィーク。埼玉県は一部地域がまん延防止等重点措置の対象区域となり、県境を越える移動の自粛が要請された。毎度違和感を感じるのだが「自粛の要請」って日本語として変…

関川夏央『中年シングル生活』と津野海太郎『歩くひとりもの』を読んだ

中年シングル生活 (講談社文庫) 作者:関川夏央 発売日: 2014/08/15 メディア: Kindle版 歩くひとりもの (ちくま文庫) 作者:津野 海太郎 メディア: 文庫 荻原魚雷『中年の本棚』で紹介されていた二冊。『中年シングル生活 』には『歩くひとりもの』の引用が…

荻原魚雷『中年の本棚』を読み、中年の自分について考える

中年の本棚 作者:荻原魚雷 発売日: 2020/07/31 メディア: 単行本(ソフトカバー) 所謂ミドルエイジ・クライシスをサバイブする助けを書物から探る、ブックガイド的なエッセイ。冒頭、野村克也の著作にふれて「四十初惑」という言葉が出てくる。昔の賢人は「…