高尾山6号路で初めて山歩きの楽しさを知る

昨年の2月にふと思い立って高尾山を登ったのが山歩きをはじめるきっかけになった(実際に始めるまでに期間はだいぶ空いたが)。といってもまだ日和田山と榛名富士という低山に行ったきりだが。山の中をえんえんと歩くのはどうも飽きる。高尾山は複数のルートから選べ、舗装路あり、お寺さんあり、滝や吊り橋あり、猿園あり、ケーブルカーあり、と至れり尽せりのテーマパーク感あり、歩いていて飽きない。ので、また行ってきた。

 

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出発は平日4:20頃。東の空が明けてきていたがまだ薄暗い時刻に出発。本当はもう少し早く出る予定だったが荷物を準備するのに手間取った。圏央道はスムーズに走れた。この時間帯はトラックばっかり。途中ですっかり夜が明け、高尾山麓駐車場に到着したのが5:20くらいだったと思う。車載ナビの機嫌が悪かったらしく音声でナビゲートしてくれなかった…。なぜだ。

(以下自分用備忘録)

道中は基本左車線直進でいい(八王子JCで中央道へは左車線から更に左へ分岐するので)。高尾ICはトンネル抜けてすぐ出口だから前に車高が高いトラックがいるとちょっと戸惑う。

 

駐車場にはすでに10台くらい車が停まっていた。登山靴に履き替え、ウエストバッグを装着してスタート。登りは稲荷山コース、下りは6号路を予定していた。駅にもケーブルカー乗り場にも人がおらずあたりは静かだった。


稲荷山コースへはケーブルカー乗り場を左に行ってすぐの階段から。スルーして真っ直ぐ行けば6号路ルートの登山口へ。

とてもわかりやすい

 

階段や手すり(柵)が整備されていてありがたい。俺みたいなガチじゃないゆる山歩カー的にはこういうのでいいんだよ。少し行くとお稲荷さんの前に出るのでお参りしていく。

 

写真はiPhoneで。実際には写真よりもう少し暗かった。迷うことのない一本道のルート。特筆すべきことはあまりなく、ひたすら歩けばいい。このルートは道幅が広いので歩きやすい。何枚か途中で撮った写真を貼っておく。ルートの詳細は「高尾山マガジン」がとても親切に紹介してくれている。自分もこれで予習した。

mttakaomagazine.com

 

写真を見返してみるとちょっと不鮮明でもっと明るいレンズの一眼レフの方が強いのかなという気がしたが、今回、道中で木の根に足を引っ掛けて前にこけてしまったのでカメラを持ってきていなくて結果的にはよかった。歩きながら首に掛けたタオルで顔の汗を拭おうとしたら、飛び出した木の根がちょうど手前に突き出ていたらしくそこに足を引っ掛けた。咄嗟に受け身を取れたけれど右手首がしばらく痛くて、いやー、やっぱ山はあぶねーわ、アウトドアは健康に悪いわ、と認識を新たにした次第(アウトドアが危険で、健康に悪いとは前からずっと思っている)。こんなんで指やら手首やら骨折したらマジで馬鹿だ。それにしても…こけるかよ、俺。

 

稲荷山ルートはシメに長い階段がある。そこを登りきると展望台のすぐそばに出る。最後ちょっとキツかった。時間的にはYAMAPによると63分、距離3.2キロ、消費カロリーは542キロカロリー。なかなか汗をかいた。山頂には三、四人がいた。展望台で富士山を眺めると雪をかぶっていなかった。紛うことなきMt.Fuji…いつか登るのだろうか。



展望台の方から下る休憩スペースみたいなところへ行ったらベンチに猫様がいた。下りて行くとニャーと猫撫で声をかけられ、近づいても一向に警戒するでもなく、だいぶ人に慣れている様子。写真を撮らせていただいたが、だいぶおねむなようで目を開けてくださらなかった。

 

 

モンベルのウエストバッグはポケットが小さくて普段使いの二つ折り財布が入らない。なので車のキーとスマホしか入れてこなかったのだが山頂で自分の過ちに気づく。山頂の自販機は現金しか使えない。すでに持っていたポカリは空。あと、ゴミ箱がない。これは店が営業時間外だったからしまわれてしまっていたのかもしれないが、結局空のペットボトルを持ったまま下山することに。次回は小銭を少し持ってこよう。あとタオルもスポーツタイプの速乾タオルの方がいい。

 

帰りは6号路。前回来たときは工事中で通れなかった滝の見られるルート。案内表示に従って行けば迷うことはない。で、階段を下りて行くと川のせせらぎが聞こえてきてテンションが上がる。水の流れている岩場を歩くことになるのだが、これが楽しい。えー、こんないいルートなんだーと思わず独りごちる(俺は独り言をよく言う)。雨が降ったあとだとどうなるんだろう、と少し思ったり。日陰で涼しいし、頭上からは鳥の囀り、足元では水の流れる音、この環境を歩きながら、初めて、山歩きって楽しい、という感情が湧き上がってきた。

 

このとき6:30を回ったくらいだったか。登ってくる人がかなり多く下山するまでに50人以上か、もっとかとすれ違ったと思う。6号路は人気ルートらしいからとくに人が多かったのかもしれない。老若男女様々。スマホだかでポップスを大音量でかけながら登ってくる若い男性二人連れとすれ違ったが、せっかく鶯がいい声で鳴いているのに、と勿体ない気持ちになった。ま、俺には関係ないが。なるべくこういうのに遭いたくないから人がいない早朝の時間帯に行動するようにしている。陰キャ

 

高尾山には何度か来ているが滝を見たのは初めて。滝の見られる6号路は登山靴でないと厳しいからこれまで見られなかったのだが。自分はハイカットの登山靴を履いているが、低山であればローカットでもいいような気がしてきた。しかし好日山荘のスタッフには、最初はハイカットのを買った方がいいと勧められたのだったが。たとえ行くのが高尾山とかでもハイカットの方が足首を固定できるので安全ですとか、なんとか。自分は格好から入る人間なのでローカットのもちょっと欲しくなってきた。

中央奥に滝

下山したのが7:40くらいだったか。この頃には陽は昇りきり日差しが強かった。人も増えてきていた。それでも駐車場は半分ほどが空いていた。学校が休みに入ったからもっと人が多いかなと思ったが予想していたよりは少なかった。意外と電車で来る人が多いのかもしれない。しかし予報ではこれから気温34度だかになろうという時間帯に運動とか自分なら避ける。…といいつつ体力に余裕があったので今度は1号路から登って帰りはケーブルカーにしようかとも考えたが、新型コロナ感染者数の激増、屋外とはいえ登山客は皆(俺も含め)基本ノーマスク、それが怖くなって、よした。結果的には賢明な判断だった。このあと帰宅してすぐ眠くて寝てしまったから。

 

京王高尾山口駅前には親切にブラシとバケツが置かれていて、電車に乗る前に登山靴を洗えるようになっている。ケーブルカー乗り場前の広場で30分ほど休憩したのち、駐車場を出て帰路に。前回下道で帰ったら渋滞に巻き込まれてえらく疲弊したので今度は帰りも圏央道を利用。45分ほどで帰宅できた。高尾山の6号路は楽しい。もっと人が少なければもっとゆったり満喫できるんだろうが…まあいい、また来よう。過去に一度ケーブルカー駅前で蕎麦を食べたことがあったが、ここにもまた行きたい。自分は山の水場を行くのが楽しい人間なのだとわかったので今年のどこかで棒ノ折山にも行ってみたくなった。