ある週末の過ごし方

7月22日。土曜日。

朝6時頃起床。普段はこんな早く起きない。ブログを書いたりゼルダをやったりして過ごす。ゼルダ、素材集めと地底の探索をやりつつ少しずつメインストーリーを進めているがすでにプレイして120時間を超えてきたせいかだんだん飽きてきた。ちゃんとクリアできるだろうか。若い頃には絶対に有り得なかっただろう「面白いゲームをクリア前に飽きる」という現象に戸惑う。ストーリーをちゃんと進めながらやっていくべきなのに寄り道が長すぎるのだ。装備を充実させたい気持ちがあり、強い敵と連戦して素材を集める→武器が消耗する→岩オクタに吸わせて回復、とやっているうちに時間が経過して赤い月でリセットされ、また素材集めを始めるループに陥っている。ライネルと戦うの楽しい。1分ほどで終わってしまうが。

 

二度寝して10時頃車で図書館へ本を返却しに行く。車内、もの凄く暑い。普段より道が混んでいるように感じた。学校が休みに入ったから出かける家庭が多いのだろうか。長い夏休みが羨ましい。用を済ませたあと女の人と合流してモスバーガーで食事。大した話題もなくだらだら喋る。明日立川へ行きたい、と俺が言い出す。先日読んだユリイカの奇書特集の「今、日本語で読める「奇書」11選」で挙げられていた高額な「奇書」数冊に興味を惹かれ、立川高島屋ジュンク堂で内容を確認してよさげだったら買いたかった。池袋のジュンク堂でなく立川なのは在庫の都合。立川は遠いが本は生ものなので買うなら早い方がいい。女の人も行くというので一緒に行くことに。

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ドラッグストアで買い物をして帰宅。ネットを見たりゼルダをやったりしてだらだら過ごす。Twitterは相変わらずほぼやっていない。たまに見るくらいで時間は1日に10分かそこら。Tumblrのアカウントは結局削除した。使い方もよくわからんで、ただ気まぐれにアカウント作っただけだった。

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夕方、会社の人数人と飲み会。集まって飲むのは久しぶりで去年の忘年会以来かもしれない。今より若い頃は飲み会がだるくて参加は2回に1回程度だったがおっさんになってからは割とよく参加するようになった。この変化の原因は何だろう。寂しい気持ちからではない。することがないわけでもない。おっさんになって仕事/プライベートの境界に潔癖じゃなくなった。両者の境目を曖昧にして楽しめる程度には俺も社会に溶け込めるようになったのだろう。気心の知れた人たちとだから会社の飲み会とはいえ「お仕事感」はあまりないというのもある。俺の人間関係は同居の老親、会社の人たち、交際している女性、これがすべてだ。

3時間ちょっと歓談して解散。翌日出かけるから飲みすぎないようセーブした。帰宅したら手を洗い服を脱いで即ベッドへ倒れ込む。それから3時間ほど爆睡。深夜に起きて水を飲み、シャワーを浴び、眠くなるまでだらだらとネットしたりゼルダやったり。

 

7月23日。日曜日。

6時過ぎ、眠くなったので寝る。約束の時間に間に合うように起きて駅へ。たいへんな日差し、暑さ。車で行ってもよかったが道中が混んでいたら嫌だったので電車にした。女の人と合流し、何度か電車を乗り継いで立川駅に到着。

立川には何度か来ているが来るたび玉屋でうどんを食べている。予定より早い電車に乗れたため立川駅に着いた時点ではまだ開店まで間があった。どうすっか〜と思いながらだらだら歩いていたらウインズ立川の前まで来た。扉が開いていて入りやすい雰囲気があったのでふらふらと入る。A館。入るとすぐ大型ビジョンがあり福島のレース中継が映っていた。スピーカーからは実況。20人くらいがその前に立って見ていたので自分たちもなんとなく見る。新聞を手に持っている人もちらほら。走っている馬は全然知らない。レースが終わるとその場にいた人たちが潮が引くように無言でさっといなくなる。ウインズって初めて入ったけどこういう場所なのか、と周りを見回す。外には大勢の交通誘導スタッフ。中には警備スタッフと複数の販売窓口。投票券があったがネットでしか買ったことないので書き方を知らない。ビギナーに教えてくれるカウンターもあった。小階段を上ると自販機と椅子のある休憩スペースでそっちはほぼ満席。人はそれなりにいるのにみな無言で館内は静か。パッと見たところ高齢男性が大多数。JRA主催の重賞レースのときは大混雑するんだろうが今日は地方のレースだからか空間に対して人数的に余裕があり、建物の中は近代的で清潔で冷房も効いていて快適。ここで時間を潰す老後、かなりアリだな、と考える。もう1レース見て開店時間になったので出る。出ると向かい側にB館。それにしても誘導スタッフが多い。

 

玉屋。自分はすだちおろしうどんとちくわ天。女の人は冷かけ。ここのうどんは麺が細め。コシは普通。細い方が太い麺よりもするするいけるので食べやすい。美味しいし店内綺麗だし自分はこのお店かなり好き。年に1回来られるかどうかだが。近所にあれば通うだろう。うどんはいいものだ。今年のGWはうどん県へ旅行してよく食べた。

 

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店を出て立川高島屋へ。駅ビル内の通路、人は多いが多すぎるというほどではない。なので歩くのに難儀しなかった。混雑が嫌いな人間としてはこのくらいの規模が日常的な上限かなという気がする。

ジュンク堂で「奇書」数冊を立ち読み。シュリンクされていて中身が確認できないのもあったのでそれに関しては諦めた。古代宗教、魔術、アーネンエルベ研究書…。どれも高額な本ばかり。所有することの喜びを与えてくれそうではあるが立ち読みするかぎりでは俺の頭には上等すぎてちと厳しい、と結論。買っても読まない(読めない)だろう。本棚に並べるために買うのも全然アリだとは思うが。

イメージの所有しかり積読しかり、テクストの繙読だけが読書の快楽ではないということは、実のところ誰もが知り日常的におこなっていることではなかったか。ある本の存在を知る愉しみ、探索する愉しみに買う愉しみ、所有の愉しみ、眺め触る愉しみ、書架に並べ整理する愉しみ、そしてページを繰る愉しみ斜め読みをする愉しみ……読書をめぐる書物の快楽には実際かように多面的な側面がある。

 

山中剛史「書物としての奇書/オブジェとしての書物」

 

結局「奇書」は1冊も買わず、みすず書房の本2冊を購入。みすず書房の本、国書刊行会の編集者から「うちより高い」と言われるほどだが「奇書」たちはさらに高額だったので感覚が麻痺して値段を気にせず買えた。2冊で1万円近くだからたしかに安くはない。しかし稀覯本を収集するというのでもないかぎり本の購入で破産することはあり得ない。金銭的には所詮その程度の趣味・出費なのだ。本屋には結局1時間滞在、あれこれ探して立ち読みしているとあっという間に時間が経ってしまう。

併設されたカフェで一服。ドリンクを飲んでケーキを食べたら猛烈な眠気に襲われる。せっかく立川まで来たのだからキノシネマかシネマシティで何かいいのやっていたら見て行こうかと思ったが興味を惹かれるのはなく…いやあったが2人で見る映画ではなかった。眠いのもあり帰ることに。

眠いと眠いとしか考えられなくなり感情がなくなる。楽しい気持ちが起きない。眠りにせよ食にせよ人間を人間たらしめるためには必須の条件だ。まず体があって次に精神がある。車内でうとうと。女の人と別れ、電車を乗り継ぎ、ミスドでドーナツを買い、ヤオコーで食べ物を買って帰宅。3時過ぎだった。俺は日曜日はできれば3時頃までには家にいて月曜からの勤務に備えたいタイプ。帰宅すると眠気がなくなっていたのでドーナツをつまみながらビールを飲む*1。飲むと眠くなる。なので昼寝。6時過ぎに起き、ヤオコーで買っておいた弁当を食べ、まただらだらする。

 

10000歩ちょうど。全然大したことをしていないが俺としてはかなりアクティブに過ごした土日だった。普段はこんなに出かけない。ましてやこの炎天下に。が、新しい職場に異動となり、毎日初めての業務をよく知らない人たちとやることはなかなかストレスで、こういうときは家に引きこもらず外出したり人と会ったりした方が気分転換になるのを人生経験上()知っているので今週は頑張ってそうした。洗車、オイル交換、散髪もせねばならないのだがやりたいこともある人生、やるべきことをさっさとこなすのに週5労働は多すぎる。それらはまた今度の週末にでも。

 

*1:休日は早い時間から飲みたくなるが一人自宅飲みは寝てしまったり他のことができなくなって貴重な休日の時間を潰してしまうのでいい選択ではない。時間を長く使いたいなら休日は日が暮れるまでは酒を飲むべきじゃないと思う。