新宿散歩（断念）

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新宿で小田急を降りてヴィアイン新宿に宿泊した。

ミュージアム内を歩き回って疲れていたし（1万歩ちょっと歩いた）、コロナ第9波と言われる今、新宿をうろつくのは躊躇われた。自分の職場でもちらほら感染者が出ている。なのでホテルから歩かずに済み、時間的にまだ混雑していなかった博多食堂で夕飯にした*1。博多ラーメンと餃子とビールを注文。最近細麺の方が食べやすいと感じる。加齢による咀嚼・嚥下能力の低下。脂は少なめにした。あっさりしていて食べやすかった。今時650円のラーメンは良心的。

食後、紀伊国屋書店まで買い物に行った。ブックファースト新宿店が好きなので来たときはなるべくそこで本を買うのだがホテルからだと駅の反対側出口になってしまい遠いので今回はよした。『万物の黎明』と『現代思想　特集スピリチュアリティの現在』の二冊を購入。『ブルシット・ジョブ』がとても面白かったので『万物の黎明』にも期待。コンビニに寄って酒、飲み物、つまみなどを買う。ホテルに戻り、連れはテレビ、自分は買ってきた『現代思想』を読んで過ごした。シャワーを浴びたり酒を飲んだりしていつの間にか就寝。4時過ぎに目が覚めた。まだ夜明け前。少しベッドでだらだらしたのち、散歩してこよう、と思い立った。

窓から外を見るとまだ暗い。5時前は町から人の姿がもっとも消える時間帯。新宿を颯爽と闊歩してやろう…とホテルを出たら、道行く車の多さにビビる。ひと気のない町を想像していたのにビュンビュン車が走っていて出鼻を挫かれる。花園神社の前を通って伊勢丹の方へ。街灯が煌々としていて全然夜の暗さがない。いや、それともこれが新宿の夜なのか。新宿五丁目の信号待ちでは自分以外にも人が何人も。観光客らしい外国人や、飲み会の帰りらしいワイシャツ、スラックス姿のリーマン。夜歩き（早朝歩き）の風情がなく帰りたくなるが、せっかく出てきたのだから（まだホテルを出て5分しか経っていなかった）と気を取り直して歩く。伊勢丹の入口のところで若い男が寝ていた。さらに進んでIKEAまで。横断歩道を渡って新宿御苑の前まで。冒頭の写真はこのときのもの。写真は肉眼で見たよりも明るく撮れている。これだけ明るくてこれだけ車が走っていると全然夜の感じがなく気分が上がらない。いやになったのでホテルへ帰ることに。

来たのとは違うルートで帰ろうと思い新宿二丁目の飲み屋が集合したエリアに足を踏み入れた途端、飲み終わってこれから電車で帰ると思しき酔っ払いたちのグループが、何組も、店の前で管を巻いて大声で喚いたり笑ったりしているのに遭遇する。何組くらいいたのだろう。20組かもっとか、あのエリアだけで100人以上がいたと思う。土曜日とはいえ朝の5時なのに。引き返す発想が出ずそのまま歩き続けると、すぐ目の前でひらひらした服とミニスカートの若い女性が、白髪混じりのリーマンと並んで歩いて談笑している。これは…（察し）。リアルでは初めて見た。奇声上げながら走ったり、路上で寝てたり蹲ってたり、スマホで大声で通話してたり、予測つかない動きをするからそばを通りたくないし、何より怖かった。薄暗い通りに100人以上の酔っ払い（中には素面かほろ酔い程度の人もいたかもだが）がひしめいているのは普通に怖い。足早に通り過ぎた。動悸が早くなった。新宿、すげーところだな。歌舞伎町の方はもっとすげーのかな。近寄りたくもないが。

コンビニで買い物をして部屋に戻ると同行者が起きていたので見てきたものについて話すと、そりゃあ新宿だからねえ、と一言。そんなところ無理して歩かないで引き返せばよかったのに、とも。まあそうなんだが。

ホテルは素泊まりプランでの宿泊だった。7時過ぎ、朝食を食べるために外出。しんぱち食堂へ。炭火で焼いた魚が食べられるので気に入っている。カウンター席のみの、お世辞にも広いとはいえない西武新宿店にしか行ったことがなかったが、この日行った新宿東南口店はテーブル席があり、店内も広く、よかった。490円の朝定食に30円の小鉢を二つ付けたら旅館の朝食みたいになった。コスパいい気がする。

チェックアウトは12時だったので部屋に戻って少し寝た。

チェックアウト後、模索舎に寄って面白そうなZINEがあれば買い、ついでに新宿御苑を少し散歩しようかと思ったが、小雨がぱらついてきたので諦めた。昼飯は以前一度来たことのある東京ドミニカでチキンスープカレーを。出汁が効いたスープは脂っぽさがほとんどなくて飲みやすい。スープカレーを食べたのはいつ以来だろう。旭川へ旅行したとき奥芝商店でハマって、以降一時期は熱心に都内の名店を回ったものだが、最近はスープカレーのために出かけることはなくなった。今好きなのはうどん。