今福龍太『ヘンリー・ソロー 野生の学舎』を読んで散歩について考える

ヘンリー・ソロー 野生の学舎 作者:今福 龍太 みすず書房 Amazon 今年の冬、年明け頃から散歩を始めた。健康のため、そして長期休暇の暇つぶしが最初の動機だった。部屋にいてパソコンでネットしたり、酒を飲んだり、読書したりしていると気分がモヤモヤして…

多摩動物公園で撮影の練習をする

三年ぶりの、緊急事態宣言もまん防も発出されないゴールデンウィーク。遠出する予定はない(終盤に一泊旅行はする)が、せっかく先日カメラとレンズを新調したので何か撮りに行きたくなった。思えば一眼を触るようになってずいぶん経つが未だ撮影時の設定の…

3日間寝込み、病み上がると10年飼っていた金魚が死んでいた

3回目接種の翌々日、副反応と思しき微熱はすでに下がり平熱、体調もいつもどおり。なので余裕こいて焼肉ランチに行き昼から生中。生中を飲んだときは別段異常はなかったが、帰宅してレモンサワーを飲んだら途端に気分が悪くなりベッドへ倒れ込む。若干の頭痛…

映画『英雄の証明』を見た

アスガー・ファルハディ監督の映画はこれが初めて。序盤の展開はかなりゆっくり。状況説明もないので最初何が起きているのか理解するのに時間がかかった。元妻の父親(主人公の義父)に融資してもらって事業を経営していたが共同経営社に金を持ち逃げされ、…

ワクチン接種3回目

2回目のワクチン接種から半年以上が経過、自治体から3回目の案内が来たので予約して打ってきた。2回目までは予約サイトが混雑のため重く、思うような予約が取れず、結果車で30分くらいかかる市内の総合病院へ行く羽目になったが、3回目は混雑なくスムーズに…

アメリカは映画の国──『ビデオランド』を読んだ

ビデオランド 作者:ダニエル・ハーバート 作品社 Amazon 日本でレンタルビデオがもっとも流行ったのは(レンタルCDもそうだろうが)90年代だろう。当時高校生だった自分は映画を見たくなると近所のTSUTAYAや地元チェーンのレンタル店に自転車で向かい、棚に…

久しぶりの池袋でヤベー映画『TITANE/チタン』を見てきた

グランドシネマサンシャインには2019年に『ジョーカー』のIMAXを見た一度きりしか行っていない。国内最高峰のIMAX設備らしいが当日は台風で大雨、観客は十人もいなかったので存分に空間と映画を満喫できた。以来行っていないが池袋は同じ埼玉県、いつかまた…

桜を見る会2022

コロナ禍、三度目の春。桜の季節。「来年も一緒に桜、見れるといいね」と言ってくれる幼馴染の女性はいないので去年に続き今年も一人で近所の公園へ出かけた。今年は時間の都合がついたので咲き始めから散るまでを満喫できた。雪が降ったり、風の強い日も何…

中年の生存戦略を尾崎一雄に学ぶ──『新編 閑な老人』と『暢気眼鏡・虫のいろいろ』を読んだ

新編-閑な老人 (中公文庫 お 33-3) 作者:尾崎 一雄 中央公論新社 Amazon 暢気眼鏡 虫のいろいろ 他十三篇 (岩波文庫 緑 157-1) 作者:尾崎 一雄 岩波書店 Amazon 荻原魚雷さん編集の尾崎一雄の文庫が出たので購入、ついでに岩波文庫のも再読。昨年読んで感銘…

「下流老人」の日常を飄々と──岡田睦『明日なき身』を読んだ

明日なき身 (講談社文芸文庫) 作者:岡田 睦 講談社 Amazon 1932年生まれの作家による私小説を5篇収録。三人目の妻と団地の一戸建てに住んでいた作家は彼の薬物依存が原因で離婚になる。家は妻の所有となり追い出される。行くあてなく生活保護を受給してアパ…

アメリカは幽霊の国──『ゴーストランド』を読んだ

ゴーストランド: 幽霊のいるアメリカ史 作者:コリン・ディッキー 国書刊行会 Amazon 読み終えたのは一月末だがいい本すぎて感想がなかなか書けなかった。アメリカ各地に残る幽霊話を検証することで彼の国の過去を発掘していく。 私たちは、生者を理解する手…

矢部嵩『魔女の子供はやってこない』『〔少女庭国〕』を読んだ

魔女の子供はやってこない (角川ホラー文庫) 作者:矢部 嵩 KADOKAWA Amazon 〔少女庭国〕 (ハヤカワ文庫JA) 作者:矢部 嵩 早川書房 Amazon 独特の文体と唯一無二な世界観。『魔女の子供はやってこない』は小学生女子と魔女の日常物語。その出会いとなる第一…

映画『ストレイ 犬が見た世界』を見た

トルコのイスタンブールでは犬の捕獲および殺処分が法律で禁止されている。そのため街中に野良犬が溢れて10万匹が人間と共存している。残飯漁りや一部の人たちの餌やりによって命を繋いで。大型犬が車道だろうと線路だろうとお構いなしに歩き回る姿はユーモ…

『全面改訂 第3版 ほったらかし投資術』を読んで自分の投資を振り返る

全面改訂 第3版 ほったらかし投資術 (朝日新書) 作者:山崎 元,水瀬 ケンイチ 朝日新聞出版 Amazon 本書のオリジナル版が自分が初めて買った投資の本だったと思う。しかし買って読んだものの投資を始めるには至らなかった。前の会社に勤務していた頃だから201…

映画『THE BATMAN-ザ・バットマン-』を見た

普段アメコミ映画はほぼ見ないが『バットマン』だけはなんとなく見ている。マイケル・キートン主演の初代が小学生くらいの頃上映されたかして、黄色の楕円に黒くコウモリがデザインされたキャップやTシャツやバッグを身につけているキッズが当時そこそこいた…

新宿御苑で花を撮る

新宿御苑へ梅を見に。花を見るのに特急乗ってわざわざ都内まで行くなど大儀な真似をせんでも近所の公園でもお寺さんでもいいのだがなんとなく少しばかりの遠出がしたくなったので。あれだけの規模の公園であれば園内の移動で自然と歩くことにもなるだろうか…

ユートピアそれともディストピア──『消滅世界』と『沙耶の唄』を読んだ

消滅世界 (河出文庫) 作者:村田沙耶香 河出書房新社 Amazon 沙耶の唄 (星海社 e-FICTIONS) 作者:大槻涼樹,Nitroplus 講談社 Amazon 二冊とも『文藝 特集・夢のディストピア』の「精神と身体改造のための闇のブックガイド」に教えられた。 『消滅世界』の舞台…

『ルポ中高年ひきこもり 親亡き後の現実』を読んだ

NHKスペシャル ルポ 中高年ひきこもり 親亡き後の現実 (宝島社新書) 作者:NHKスペシャル取材班 宝島社 Amazon 十年以上も引きこもったまま中高年になってしまった人たちが日本には推定61万人いる。自分もかつて引きこもりだったから分岐次第ではそうなってい…

映画『ちょっと思い出しただけ』を見た

冒頭、夜の都内のショットが綺麗で引き込まれた。登場人物がマスクをしていたり、タクシーには2020オリンピックの表示があったりと同時代性が感じられて好印象。回想に入るまではかなり面白い。描かれる別れた男女それぞれの日常。バーで誕生日ケーキを食べ…

J.C.ブラウン『ルネサンス修道女物語』を読んだ

ルネサンス修道女物語―聖と性のミクロストリア 作者:J.C. ブラウン ミネルヴァ書房 Amazon 17世紀、トスカーナ地方の尼僧ベネデッタ・カルリーニは幻視者だった。磔にされたキリストと同じように体に聖痕が現れ、使徒や天使の言葉をトランス状態で語り、人々…

洗脳教育と労働について──鈴木大介『老人喰い』と新庄耕『狭小邸宅』を読んだ

老人喰い:高齢者を狙う詐欺の正体 (ちくま新書) 作者:鈴木 大介 筑摩書房 Amazon 狭小邸宅 (集英社文庫) 作者:新庄耕 集英社 Amazon 『老人喰い』は特殊詐欺に関するノンフィクション…らしいが取材を元にフィクション化されている不思議な本。この本に登場す…

曇天の浅草・両国散歩

某ホテル予約サイトのポイント期限が近かったので浅草に一泊してきた。浅草を選んだ理由は安くていいホテルがそこで見つかったから。ポイントを利用して二名素泊まり6000円程度。浅草へ行くのは久しぶりで…いつ以来だろう。一度浅草寺にお参りしたことがある…

和田靜香さんによる民主主義についての本を2冊読んだ

時給はいつも最低賃金、これって私のせいですか? 国会議員に聞いてみた。 作者:和田靜香 左右社 Amazon 選挙活動、ビラ配りからやってみた。「香川1区」密着日記 作者:和田靜香,小川淳也 左右社* Amazon 大島新監督の『なぜ君は総理大臣になれないのか』は面…

映画『さがす』を見た

たまむすびで町山さんが絶賛していたので見たくなり、この三連休は映画館へ行く予定はなかったのだが変更して2019年の夏以来のテアトル新宿へ。コロナ禍以降都心の映画館へは行かないようにしていたのにその禁も破ってしまった。ただ昨年『由宇子の天秤』を…

中島らも『今夜、すべてのバーで』を読んだ

今夜、すベてのバーで 〈新装版〉 (講談社文庫) 作者:中島らも 講談社 Amazon 著者の体験に基づいているのであろうアル中小説。連続飲酒の挙句に入院する中年男性が自らが依存症に陥った経緯を振り返り、自身の経験から依存症一般を考察する。入院といっても…

高橋ヨシキ『悪魔が憐れむ歌』を読んだ

悪魔が憐れむ歌 ――暗黒映画入門 (ちくま文庫) 作者:高橋 ヨシキ 筑摩書房 Amazon 何事においても政治的な正しさが求められる時代に、政治的な正しさなどクソ喰らえと真っ向から反論する硬派な映画評論。紹介される映画の半分は未見なのに未見だろうがそうで…

iPhone 12miniを買った

2週間ほど前、2年とちょっと使ったiPhone8から乗り換えた。8と同じく64GBで十分かなと思いつつ(2年ちょっとの使用でまだ20GB程度の余裕があった)念の為128GBにした。SIMフリー、アップル公式で75000円くらい。高すぎる。13はもっと高い。結構いろいろ調べ…

アン・ケース/アンガス・ディートン『絶望死のアメリカ』を読んだ

絶望死のアメリカ――資本主義がめざすべきもの 作者:アン・ケース,アンガス・ディートン みすず書房 Amazon 『絶望死のアメリカ』によるとアメリカは今や学士以上の大卒者と低学歴者では別世界なほどの超格差社会になっている。エリートが富を独占する一方で…

映画『コーダ あいのうた』を見た

今年最初に見た映画。タイトルは音楽の用語(終尾部)だと思っていた。鑑賞後たまむすびでの町山さんの紹介を聞き、Children of Deaf Adlut/sの略だったと知った。聴覚に不利のある親をもつ聞こえる子供。そういう境遇を指す言葉を知らずに生きてきた鈍感さ…

大江英樹『となりの億り人』を読んだ&自分が影響を受けたお金関連の本5冊

となりの億り人 サラリーマンでも「資産1億円」 (朝日新書) 作者:大江 英樹 朝日新聞出版 Amazon 2019年の調査によると日本で1億円以上の金融資産を持っている世帯は133万世帯。これは一般世帯の2.4%に当たる。世帯主100人のうち2人から3人は「億り人」がい…