2021-01-01から1年間の記事一覧

中村光夫『老いの微笑』を読んだ

老いの微笑 (ちくま文庫) 作者:中村 光夫 筑摩書房 Amazon 中年本の一冊として。中年本というよりはもう少し先の初老本あるいは老齢本といった方が適切な内容だった。むろん知ったのは荻原魚雷『中年の本棚』による。 hayasinonakanozou.hatenablog.com 中年…

映画『Arc アーク』を見た&上半期映画感想まとめ

TOHOシネマズ日比谷にて鑑賞。日比谷ミッドタウン、なかなかのお洒落プレイスである。TOHOシネマズシャンテは一度行ったことがあったが日比谷は初めて。平日昼過ぎの回で30人くらい。 不老不死となった女性の生涯。原作は読んでいない。ストーリー的には特に…

『本当に君は総理大臣になれないのか』を(一応)読んだ

本当に君は総理大臣になれないのか (講談社現代新書) 作者:小川淳也,中原一歩 講談社 Amazon 大島新監督のドキュメンタリー映画『なぜ君は総理大臣になれないのか』は面白かった。とくに関係者以外知ることのない選挙の舞台裏や人間模様を興味深く見た。乗っ…

映画『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』を見た

ユナイテッド・シネマわかばにて4DXで鑑賞。会員サービスデイだったらしく2100円で見られた。観客は、よく見なかったが自分を入れて10人いなかった。自分の横列および前方に客がいなかったので気分的には一人で鑑賞したようなもの。アトラクション的な動作が…

まずは歯を磨け、話はそれからだ

少し前にこんな記事があったのでブクマした。 card-media.money.rakuten.co.jp この記事に影響されてフロスと、おすすめされていたルシェロの歯ブラシを購入した。フロスは何年か前に一度使っていたが面倒になってやめてしまった。このたび改めて。ルシェロ…

『杉作J太郎が考えたこと』を読んだ

杉作J太郎が考えたこと 作者:杉作 J太郎 青林工藝舎 Amazon 中年本の一冊として。2001年2月から2011年4月までの十年にわたる連載エッセイの中からセレクトしたとのこと。なかなかに濃い。熱い。 まず、金がない、という話から始まる。金がない話はその後10年…

映画『RUN』を見たが…

MOVIXさいたまで鑑賞。さいたま新都心へ行くのは昨年のあいみょんのライブ以来だったので半年ぶり。「まん防」発令中だが人出多し。自分もそのうちの一人だが。14:30の回が7割ほど埋まっていたので19:30の回で鑑賞。土曜日とはいえ雨の日の最終上映回、客少…

山田太一『見えない暗闇』を読んだ

見えない暗闇 (朝日文芸文庫) 作者:山田 太一 朝日新聞社 Amazon 主人公の松本洋介は45歳、都清掃局の課長。39歳の妻がいる。一人息子は大学入学をきっかけに家を出て行った。入れ代わりのようなタイミングで病身の義父との慣れない同居が始まった。傍目には…

東京サマーランドへアジサイを見に行く

未だ都内は緊急事態宣言中ではあるが屋外の広い場所ならば問題なかろうということで圏央道を使って東京サマーランドへアジサイを見に行ってきた。結論から言うと時期尚早だった。見頃は6月下旬から7月上旬とのこと。近所の民家では綺麗な青を披露しているの…

酒井順子『中年だって生きている』を読んだ

中年だって生きている (集英社文庫) 作者:酒井 順子 集英社 Amazon 中年本の一冊として。女性による中年本はこれが初か。この本も『中年の本棚』で言及されていた。 hayasinonakanozou.hatenablog.com 著者は1966年生まれのバブル世代なので自分より一回りほ…

映画『はるヲうるひと』を見たが…

佐藤二朗のユーモラスな演技は寒く感じてしまい苦手である。だから原作・脚本・監督・出演の本作を見るか迷ったが、予告を見るとシリアスそうで、二年前に見た『岬の兄妹』のようなヘビーな内容を期待して見に行った。 思っていたよりいい映画だった。けれど…

海へ行きたしと思えども

海はあまりに遠し、というほどではないにせよ、埼玉県在住の身としては気軽に行けるほどの距離でもなく。海へ行くには、行くか、と気合が必要になる。ふと海が見たくなったから行くのではなく、予定を立てて行くのが普通。埼玉県はいいところで自分が住んで…

映画『アオラレ』を見たが…

unhingedが原題。頭のネジぶっ飛び野郎みたいな感じか。スピルバーグの『激突!』を思い出させる、逆ギレ煽られスリラー。スピルバーグの煽り運転手には背景がなくそれがゆえに不気味さがあった(煽ってくる反面、子供たちに道を譲る。車から降りてこない)…

金すなわち精神安定剤

こんな記事があったのでブックマークした。 仕事がなく貯金も尽きかけた時、恐怖に襲われ1日中布団の中で震えていた「裏バイトの広告が魅力的に見える」「悪い方にしか頭が切り替えられない」 - Togetter 入ってくる金の有無が精神衛生を大きく左右する。収…

近年で一番の怪作『茜色に焼かれる』を見た

約1ヶ月半ぶりの映画館ですごいものを見てしまった。予告編を見た限りでは昨今のコロナ禍における社会問題諸々を描いたドラマと思えたのだが、実際に見ると、なんというのか、そうはそうだがその枠に収まりきらない怪作としか言いようのない映画だった。こ…

『ベルセルク』と私。あるいは「祈るな、祈れば手が塞がる」

三浦建太郎の突然の訃報。こんなにもショックを受けるとは実際にその報に接するまで自分でも想像だにしなかった。今年一番の衝撃かもしれない。一昨日は田村正和の訃報。昨日は星野源と新垣結衣の結婚。そして今日は三浦建太郎の訃報と物凄い三日間となった。…

永江朗『51歳からの読書術』を読んだ

51歳からの読書術―ほんとうの読書は中年を過ぎてから 作者:永江 朗 発売日: 2016/02/01 メディア: 単行本 中年に関する本として選択。著者個人の読書の方法論。扱われるのはほぼ文芸作品のみ。しかし読書のスタイルとして本書の内容は文芸以外の読書にも適用…

桐野夏生『夜の谷を行く』を読んだ

夜の谷を行く (文春文庫) 作者:桐野 夏生 発売日: 2020/03/10 メディア: Kindle版 主人公の西村啓子は60代の年金生活者。かつては連合赤軍の末端メンバーの一人だった。山岳ベース事件の最中、もう一人の女性とともに下山して逮捕、起訴された過去を持つ。有…

2021年ゴールデンウィークまとめ

昨年に引き続き新型コロナウィルス感染拡大を受けステイホームが推奨されたゴールデンウィーク。埼玉県は一部地域がまん延防止等重点措置の対象区域となり、県境を越える移動の自粛が要請された。毎度違和感を感じるのだが「自粛の要請」って日本語として変…

関川夏央『中年シングル生活』と津野海太郎『歩くひとりもの』を読んだ

中年シングル生活 (講談社文庫) 作者:関川夏央 発売日: 2014/08/15 メディア: Kindle版 歩くひとりもの (ちくま文庫) 作者:津野 海太郎 メディア: 文庫 荻原魚雷『中年の本棚』で紹介されていた二冊。『中年シングル生活 』には『歩くひとりもの』の引用が…

荻原魚雷『中年の本棚』を読み、中年の自分について考える

中年の本棚 作者:荻原魚雷 発売日: 2020/07/31 メディア: 単行本(ソフトカバー) 所謂ミドルエイジ・クライシスをサバイブする助けを書物から探る、ブックガイド的なエッセイ。冒頭、野村克也の著作にふれて「四十初惑」という言葉が出てくる。昔の賢人は「…

母の誕生日に

少し前に母が73回目の誕生日を迎えた。プレゼントはもう何年も現金。仕事帰り、コージーコーナーに寄ってケーキを買った。ショーケースを覗くとどれも美味しそうで目移りしてしまいなかなか決められない。結局両親にはベタにショートケーキを選択。四人家族…

東京国立博物館で「国宝 鳥獣戯画のすべて」を見てきた

4月24日土曜日。女の人を誘い、上野の東京国立博物館の平成館で開催されている「国宝 鳥獣戯画のすべて」を見に行った。東京都は新型コロナウイルス感染拡大による三度目の緊急事態宣言が翌25日から発令されるため、5月11日の宣言期間終了までトーハクは休館…

新しい冷蔵庫

本日、70代の両親と43歳こどおじの三人家族の我が家に(弟がいるが家を出ている)、少し前に購入した冷蔵庫が届いた。三菱電機の360リットルのやつ。3段に分かれていて、上段がメイン、中段が野菜室、下段が冷凍庫。これまでは自分が一人暮らししていたとき…

国営武蔵丘陵森林公園へ花を見に行った

よく晴れた春の土曜日。ネモフィラが咲いたと知り、森林公園へ見に行った。朝、整形外科でリハビリを終え、そのあと女の人と合流し、カフェで遅めの朝食をとり、二時間ほど駄弁る。駄弁っているうちに正午近くなり、出かけるのが億劫になったが、今週はなぜ…

映画『サンドラの小さな家』を見たが…

滅多に見る機会のないアイルランド映画。MOVIX昭島にて鑑賞。見ようかどうか迷ったが、映画のついでにモリタウンのバーガーキングへ寄るのもいいかと思ったので行ってきた。予告編をYouTubeで見、Twitterで少しだけ情報を集めた。DV夫から娘二人を連れて逃げ…

2021年の桜

2017年の春頃、オリンパスのE-M10 MarkⅡを購入してしばらく使っていた。が、だんだん持ち出すのが億劫になり放置して久しい。ちょっとしたものを記録撮影する程度の用途ならiPhoneで十分事足りる。ミラーレスとはいえ一眼をぶら下げると首がだるくなる。ぶつ…

映画『ノマドランド』を見た

土曜日昼過ぎの回で観客は30人いたかいないか。『ミナリ』のときも書いたけれども、コロナの影響もあってか、今週公開の新作としてはさびしい。『シン・エヴァンゲリオン』の入場と同じタイミングだったが、そちらの客入りもだいぶ落ち着いた様子だった。 ha…

車用のスマホホルダーを買った

自動車に純正ナビはついているが、ヤフーカーナビアプリの方が使いやすいので頼ることが多い。ナビの画面を見るのにスマホホルダーは必須である。Amazonで検索すると、今の流行なのか粘着テープで装着するホルダーが多い。自分の場合青空駐車なので夏は車内…

二度目の『シン・エヴァンゲリオン劇場版』をIMAXで見てきた

109シネマズのIMAX、エグゼクティブシート前列中央という絶好の位置で二度目の鑑賞(余談だが109シネマズは、入会費はかかるものの年会費無料の会員になればエグゼクティブシートが通常料金で利用できる素晴らしい映画館である)。緊急事態宣言解除日。平日…